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女性が闇金を利用するのは危険!リスクとトラブル解決方法を解説

相談・解決

女性は、一般的に男性より収入が低い傾向にあり、非正規で生計を立てている方も少なくありません。それでも、生活していく上でかかる資金は、男性より少ないわけではないため、貯蓄ができず、緊急時にお金に困ることがあるかもしれません。

正規の貸金業者に融資を申し込んでも、収入が少ない場合や、すでにカードローンやリボ払いを利用している場合は、審査に通らないこともあります。そんな時に「簡単審査!」「即日融資可能」等の、闇金の広告を目にしたら、つい連絡をしたくなるかもしれません。しかし、それは大変な危険を伴う行為です。

闇金業者を利用する行為は、男性でも多大なリスクがありますが、女性の場合は加えて女性ならではのリスクがあります
今回は女性が闇金業者を利用するリスクと、闇金業者とトラブルになってしまった女性の実例を紹介します。さらに、女性の安全な資金調達方法と、闇金業者とのトラブルになってしまった場合の対処方法についても説明しますので、ぜひ参考にしてください。

女性が闇金を利用するリスク

闇金を利用することは、男女問わずリスクが高い行為です。ですが、女性が闇金を利用した場合、男性にはない、女性特有のリスクもあります。以下では、女性が闇金を利用し、返済できなくなる流れと、返済できなくなった場合に生じるリスクについて説明します。

DMやSNSで勧誘される

以前は、歓楽街などの電柱に貼ってあるチラシや看板などが闇金業者の集客の手段でしたが、最近の闇金業者はインターネットやSNSで集客を行うようになりました。そのため、今までは比較的少なかった普通の主婦や学生、OL等が闇金を利用する機会が増えているのではないでしょうか。

また、闇金業者と聞くと躊躇する方も多いと思いますが、立派な公式サイトを持ち、偽の貸金業者登録番号を掲げて正規の貸金業者を装っている業者や、SNSで個人間融資として集客をしている場合もあります。他にも、「ソフト闇金」と銘打って、従来の闇金業者とは違う存在のように見せかけている業者もあります。

そのような見せかけに騙され、うっかり連絡を取ってしまう方もいるかもしれません。しかし、正規の貸金業者を装っているところはもちろん、個人間融資もソフト闇金も、従来の闇金業者に比べて安全なわけではありません

高金利で返済が滞る

従来の闇金と同様に、最近の闇金も金利が高額です。一般的に闇金の金利は法定利息より高く設定されていますが、それ以上に、闇金業者の金利は返済ができなかった場合、次の返済時に前の利息が元本に合算される複利という計算式を採用しているため、一度返済ができなくなると、金利は年利1000%にも3000%にも跳ね上がります。このことを知らず、軽い気持ちで闇金を利用して、うっかり返済を滞らせてしまった場合、借金は見る間に膨らんでいきます。

また、女性の場合、男性の場合よりさらに返済が滞ることを望まれ、返済時に約束していた金額より利息を高く吊り上げられるというケースもあります。

強引に取り立てられる

返済が滞るようになると、当然、取り立てがやってきます。携帯は一日中鳴りやまず、出れば「何が何でも金を返せ!」と恫喝され、「返さないと実家や職場に連絡するぞ!」と脅迫されます。女性の場合は、「風俗で働いてでも返せ!」といわれることもあるといいます。

漫画などのフィクションの世界では、女性が闇金へ借金から風俗店へ売られるというのはよく描かれるエピソードですが、実際にそのようなことはあるのでしょうか?

“ひととき”の強要や風俗業へ斡旋される

闇金業者の背後には高確率で反社会的勢力が存在し、反社会的勢力は夜の街や風俗店と関りを持っていることが少なくありません。そのため、関りのある風俗店へ斡旋されるということは十分にあり得ます。また、風俗店に、若くきれいな女性(稼げる女性)を紹介すると、キックバックが入るケースがあるため、返済できなくなるように仕向けられることもあります。

では、反社会的勢力と無関係な個人間融資なら安全かというと、そうとも限りません。個人間融資の場合は、最初から女性と関係を持つことを目的としているケースがあり、通称「ひととき」といって、利子を体で払うことを前提とした契約を持ち掛けられることもあります。双方承知の上でならまだいいですが(法的にはグレーゾーンです)、返済時に急に求められる場合や、断ると利息を吊り上げてくる場合もあるため注意が必要です。

また、担保として裸や下着姿の写真や動画を要求されたという事例もあります。「画像ならまあいいか」と、深く考えずに渡してしまった場合、後日、大変なことになる可能性があります。

さらなる犯罪に巻き込まれる危険性も

裸や下着姿の写真を渡してしまった場合、ネットで拡散される可能性があります。また、「拡散するぞ!」「家族や職場に送り付けるぞ!」と脅迫されるというケースもあります。また、承知の上で応じた「ひととき」で隠し撮りをされ、それを元に脅されたという事例もあります。

このように、女性が闇金業者や個人間融資を利用した場合、男性と同じリスクに加え、異なるリスクもあるのです。軽い気持ちで闇金業者を利用するのは、絶対に止めましょう

闇金利用によりトラブルに巻き込まれた女性の実例

実際に、女性が闇金や個人間融資を利用したせいで、トラブルに巻き込まれることなどあるのか、と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。大手Q&Aサイトには、被害者の実体験が複数掲載されています。今回は、その中から数例をご紹介します。

闇金に追われている妹を助けたい

2014年頃、妹さんが闇金に追われているというお兄様からの投稿です。

投稿者の妹さんは、遊び目的などで100万ほど闇金に借金を作ってしまい、元金を立て替える条件としてヤミ金業者の紹介したプロダクションの仕事をする契約をしたそうです。闇金業者からは金利は要らない代わりに月に2~3度体の関係を要求されていて、元金は返済したので関係を断ちたいと言っても、金利や借用書や念書を理由に体の関係を強要されているようです。斡旋された仕事も、何だかんだ理由を付けてタダ働きさせられ、割に合わないので逃げようと思ったが、逃げたら逃げたでまた違約金等を請求され、今は風俗に飛ばされているそうです。妹さんは親にばらされることを恐れて、ここまで闇金業者のいうことを聞いてしまったそうですが、心身ともに疲れ果て、様子がおかしいことに気付いたお兄様に問い詰められて上記のことを白状したそうです。

「事実を知った以上、助けてあげたいが、無知に付け込み念書を書かせるなど手口が周到な上、親にばれずに処理したいのでどうすればいいか」、という投稿者に対し、回答者からは「法律の専門家に相談して告訴するべき」「警察に行くべき」といったアドバイスを受けていました。

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10120595490?__ysp=44Ok44Of6YeR44CA6aKo5L%2BX

個人間融資で下着姿の写真を要求された

2019年頃、個人間融資を申し込んだところ下着姿の写真を要求されたという被害者の投稿です。

投稿者の女性は、個人間融資のサイト経由で融資を申し込んだそうです。そこで、顔写真と身分証の他に下着姿の写真を要求され、「それだけなら」と、応じてしまったそうです。翌日、やはりお金を借りるのは止めようと思い、断りの連絡を入れたところ、「キャンセルするなら会社に下着姿の写真を送りつける」と脅され、困っているという内容でした。

回答者からは、「今時、個人間融資の掲示板は99%個人情報目的か詐欺」「警察に相談するべき」といったアドバイスが寄せられていました。

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13202437133?__ysp=5YCL5Lq66ZaT6J6N6LOH44CA6K2m5a%2Bf

闇金利用でトラブルになった時の対処法

トラブルに巻き込まれないためにも、闇金を利用しないことが一番ですが、では、すでに闇金を利用してしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?

闇金に強い法律の専門家に相談する

闇金を利用してしまった場合は、まず法律の専門家に相談することをおすすめします。闇金業者は違法な存在のため、法律の専門家の介入を嫌います。強引な取り立てなどは、法律の専門家から連絡してもらうことで、止めさせることが可能です

また、借金以外の被害(写真の拡散等)がある場合も相談することで、対処方法についてのアドバイスをもらうことができます。場合によっては、警察に提出する告訴状を作成してもらうことも可能です。

身の危険を感じた場合は警察へ

身の危険を感じる場合は、迷わずに警察に通報しましょう。通常の闇金トラブルでは、警察が動いてくれることは少ないですが、女性の場合は実際に事件に発展することも珍しくないため、真剣に訴えれば警察も何らかの対応をしてくれるはずです。

女性が安全に資金調達する方法

どんなにお金に困っても、闇金を利用してはいけないと今まで説明してきましたが、では、女性がお金に困った時、どのように資金調達をすれば良いのでしょうか?
以下では、女性が安全に資金調達をする方法について説明します。

リサイクルショップやフリマアプリを利用する

家中を探せば、使っていない衣類やバッグ、化粧品、生活家電などがあるのではないでしょうか。そういったものを、リサイクルショップや質屋、フリマアプリで売ることで、お金を作ることが可能です。

正規の貸金業者から融資を受ける

総量規制以上に借金がある・金融ブラックである等の事情を抱えていない方は、正規の貸金業者から融資を受けることをおすすめします。消費者金融や信販系のカードローンなどは、比較的審査が緩いため、他で断られた場合でも通る可能性があります。ただし、決して金利が安いわけではないため、返済計画はしっかり立てておきましょう。

親や知人を頼る

やむを得ない事情があって、お金が必要な場合は、親兄弟や知人を頼ってはいかがでしょうか。抵抗があるかもしれませんが、闇金業者に借りるよりはずっとましです。ただし、返済できなかった場合は、人間関係にひびが入ることは覚悟しましょう。

社会福祉制度を利用する

失業した場合や、傷病で働けないという場合は、生活福祉資金貸付制度や生活保護等社会福祉制度を利用することも可能です。詳細については、厚生労働省のサイトを参照してください。

参考サイト:生活保護・福祉一般(厚生労働省)

収入と支出を見直すのも大切

普通に生活していて資金が不足するという方は、収入と支出を見直すことが必要かもしれません。収入に見合わない散財をしていないか、生活費に無駄はないか見直してみましょう。無駄がないのに、お金が足りなくなるという場合は、収入を増やす努力(転職する・資格を取る等)をしてみることをおすすめします。

まとめ

今回は、女性が闇金を利用するリスクと、闇金を利用した女性の被害者の実例を紹介すると同時に、闇金業者とのトラブルの対処方法と、女性が安全に資金を調達する方法についても説明しました。

闇金を利用することは、男女問わずリスクの高い行為ですが、女性はよりリスクが大きいといえます。「少しくらい大丈夫だろう」、などという甘い考えは捨て、闇金業者とは関わらないようにしましょう。

もし、すでに闇金を利用してしまった場合は、早急に法律の専門家に相談することをおすすめします。
我々ジェネシスは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官が力を合わせて闇金トラブル対応に当たる法律事務所です。相談実績・解決事例を豊富に持ち、あなたの闇金トラブルを解決に導きます。秘密厳守で対応しますので、誰にも知られたくないという方も、一人で悩まずにお気軽にご相談ください。