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トバシ携帯を調達する闇金の手口や利用者の危険性を分かりやすく解説

取り立て対策

「闇金が違法な営業のために活用しているトバシ携帯の意味を知りたい」

「トバシ携帯を闇金はどのようにして調達しているのか分からなくて不安」

闇金や振り込め詐欺といった犯罪のために、よく使われる道具がトバシ携帯です。他人名義の携帯を悪徳業者が活用することで、実態を隠しながらユーザーと連絡できるのが特徴。他人名義の携帯を犯罪組織が利用するのは違法であり、闇金に携帯を譲渡すれば刑罰を課せられるものです。トバシ携帯にはどのような危険性があるのか、特徴や入手する手口について解説します。

トバシ携帯とは何か?

一般的に他人や架空の名義で契約された携帯電話、スマートフォンをトバシ携帯と呼びます。携帯を利用しても他人に料金の請求を飛ばせることから、トバシ携帯の名が付けられました。トバシ携帯を利用するのは主に犯罪組織であり、振り込め詐欺や闇金といった犯行に使われます。悪徳業者が個人名義で契約するのは難しいため、他人名義のトバシ携帯が必要となるのです。

他人名義の携帯は料金が支払われる場合が少なく、入手してから1ヶ月以内に使えなくなるパターンがよくあります。そのため闇金は複数のトバシ携帯を確保してから、営業や取り立てなどを行うのです。

入手してから長く使えなくても、闇金などの犯罪組織にとってトバシ携帯は重要な道具、闇金がトバシ携帯を必要とする理由や相場価格などを詳しく解説します。

闇金がトバシ携帯を利用する目的

個人名義で契約した携帯は実名で利用する必要があり、犯罪に利用すれば足がつくもの。しかし他人名義のトバシ携帯は身元が判明されにくく、犯罪に利用しやすいメリットがあります。闇金はトバシ携帯によって匿名性を維持できて、実態を明かさないまま違法な活動を続けることが可能です。もし、手持ちのトバシ携帯が使えなくなっても、新しいトバシ携帯を調達すれば問題ありません。

また、被害者が警察や弁護士にトバシ携帯の番号がバレても、闇金は摘発から逃げ切りやすいのも特徴です。トバシ携帯は他人名義で契約してあるから、契約情報からは闇金の身元が分からないからです。

匿名で利用できるトバシ携帯には特殊犯罪グループからの需要が大きく、闇金だけでなく振り込め詐欺やテレクラなどにも使われています。悪徳業者は実態を隠すためにトバシ携帯を利用するのです。

トバシ携帯の相場価格

犯罪組織がトバシ携帯を入手する方法は複数あり、調達経路によって相場価格は異なります。例えば悪徳業者からトバシ携帯を入手する場合、相場価格は2万円から4万円程度です。

もし、ブラックリストや社会的弱者から携帯を調達するならば、価格が下がることもあります。ホームレスやネカフェ難民の中には、1万円未満で個人名義で契約した携帯を譲る人がいるもの。また、悪徳業者が法人を設立して法人名義の契約で携帯を調達する場合もあります。大手キャリアと契約すれば初期費用を支払うだけで携帯を入手でき、一度に大量のトバシ携帯を用意できます。

闇金などの犯罪組織はトバシ携帯を複数用意する必要があり、1台の価格が高いと費用がかなり増えてしまう傾向です。安くトバシ携帯を調達するために、法人を活用する業者も一部には存在します。

トバシ携帯は違法?

携帯電話不正利用防止法が2005年に制定されたため、他人名義の携帯を勝手に利用するのは違法です。以下のような方法によりトバシ携帯を入手すると法により罰せられます。

  • 携帯電話の契約時やレンタル時に架空の名前、住所または生年月日で申し込むこと
  • 自分の名義で契約した携帯電話、SIMカードを契約会社に無断で譲渡すること
  • 他人名義で契約した携帯電話、SIMカードを譲渡したり譲り受けたりすること

従来では本人確認しなくても携帯を契約でき、トバシ携帯を入手しやすい過去がありました。ですが現在では身分証明書による本人確認が必須であり、架空名義で契約するのはほぼ不可能です。トバシ携帯は受け取った時点で違法となるため、怪しい業者から携帯を譲り受けないよう注意しましょう。

闇金がトバシ携帯を入手する方法

闇金などの特殊詐欺で役に立つ、トバシ携帯を入手する方法に興味がある人はいるかもしれません。犯罪組織は主に5つの方法により、複数のトバシ携帯を調達しています。

  1. 利用者から担保として携帯を受け取る
  2. 返済できない利用者に契約させる
  3. ホームレス等の社会的弱者に依頼する
  4. レンタル携帯から借りる
  5. 法人名義で契約する

それぞれの入手経路について詳しく解説します。

利用者から担保として携帯を受け取る

自己破産や滞納などによってブラックになった人は、お金を借りるために闇金を使う場合がよくあります。闇金は返済できない時の担保として、利用者から携帯を要求するパターンがあるのです。お金を借りたい人に携帯を契約させることで、小口融資の見返りにトバシ携帯を入手できるのがポイント。金銭的余裕のない多重債務者や若年層であれば、闇金は複数の携帯を担保として要求できます。

利用者から受け取った携帯は詐欺のために使われて、料金未払いや通報などにより使えなくなるまで悪用されます。携帯を譲渡した利用者は新規で携帯を契約できなくなり、信用がさらに悪化します。

返済できない利用者に契約させる

闇金は利息を返済できなくなった利用者に対して、携帯を契約して譲るよう催促する場合もあります。お金を借りた人が契約した携帯を渡すことで、借金を返済できる仕組みです。取り立てや嫌がらせによって精神的苦痛を受ける利用者は、判断力が低下しているパターンがよくあります。闇金は利用者の隙を狙うことで、うまくトバシ携帯を入手しているのです。

また、営業に必要な銀行口座を返済できない利用者に開設させて、闇金に通帳などを譲渡させる方法もあります。銀行口座や携帯を譲渡してしまうと、犯罪行為に加担したと見なされるため注意しましょう。

ホームレス等の社会的弱者に依頼する

世の中にはホームレスやネカフェ難民など、その日暮らしをしている貧困層が一定数います。闇金は社会的弱者に携帯の契約を依頼して、トバシ携帯を調達するケースもあります。実際にホームレスなどの社会的弱者が集まる公園やカプセルホテル、サウナやネットカフェでは携帯を契約してくれる役者を探す悪徳業者が存在します。

業者は1回線につき数千円の報酬を設定することで、トバシ携帯を提供してくれる役者を確保します。調達したトバシ携帯は詐欺に活用したり、他の業者に販売したりして活用されます。

レンタル携帯から借りる

インターネットにはスマートフォンや携帯電話をレンタルする業者が存在します。レンタル携帯を提供する業者には本人確認が甘いところもあり、トバシ携帯を調達するために利用されることが多いです。実際に本人確認をせずにSIMカードを貸し出して、レンタル携帯事業者7人が2015年に逮捕されました。捕まった事業者は闇金に対して約1,800回線を提供した可能性があります。

また、最近では犯罪組織がレンタル携帯業者を設立して、そこからトバシ携帯を入手する方法もあること。表面上ではレンタル業者は詐欺に遭った被害者であるため、摘発されにくい特徴があります。

法人名義で契約する

一部の悪徳業者では社会的弱者を法人代表者にして、会社を設立してから携帯を契約する場合があります。法人名義であれば複数の携帯を契約しやすく、コストを減らせるのが特徴です。依頼されて代表者になった社会的弱者は謝礼金を貰えるだけでなく、毎月数万円以上の名義使用料金を受け取れます。他人の法人を活用することで、闇金は一度に大量のトバシ携帯を調達できるのです。

闇金からトバシ携帯を要求されたら?

「闇金に借金を返済できず、自分が契約した携帯を渡して解決したい」と考える人はいるでしょう。実際に悪質な取り立てや嫌がらせを防ぐために、携帯を闇金に渡してしまうパターンはあります。ですが闇金に自分で契約した携帯を渡してしまうと、刑罰を受けたりトラブルに遭遇したりするリスクがあります。自分名義の携帯を悪徳業者に渡す危険性について解説します。

携帯を渡すと法律により罰せられる

自分の名義で契約した携帯を闇金に渡すと、携帯電話不正利用防止法に違反してしまう可能性が高いです。自己名義の携帯を通信キャリアに無断で譲渡すると、50万円以下の罰金が課せられます。また、携帯電話を繰り返し譲渡すると刑罰が厳しくなり、2年以下の懲役または300万円以下の罰金が課せられます。法律に違反しないためには、闇金から催促されても携帯を渡さないことが重要です。

他人の名義を使うのも危険

一部の闇金は返済できない利用者に対して、他人名義で携帯を契約するよう指示します。もし悪徳業者の指示に従って他人名義で契約した場合、携帯電話不正利用防止法に違反するため注意しましょう。もし自分の名義を隠して携帯を契約した場合、法律によって50万円以下の罰金が課せられます。また、他人名義の携帯を譲渡した場合でも、50万円以下の罰金により処分されるのです。

取り立てをやめさせることが重要

闇金に携帯を譲渡するのは違法であり、トバシ携帯を渡すよりも取り立てをやめさせることがオススメです。悪徳業者との関係を切るためにも、指示に従って携帯を譲渡するのはやめましょう。

闇金からの要求を対処するには

闇金から携帯を受け渡すよう指示された場合、警察に相談する方法や法律家に問い合わせる方法により対処することが可能です。

警察に相談する

録音や録画によって闇金が違法な指示をした証拠がある場合、警察に相談することがオススメです。業者の違法性を示すことで警察が動き、闇金が摘発されることを期待できます。

法律家に問い合わせる

闇金からトバシ携帯を催促された証拠がないときは、法律事務所に相談することがオススメです。闇金に強い法律家であれば、闇金と交渉して利用者への取り立てをやめさせます。

まとめ

他人や架空の名義で利用できるのがトバシ携帯であり、闇金などの特殊詐欺を行う業者が利用しています。悪徳業者から携帯を催促されたときは、警察や法律事務所に相談しましょう。