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うつ病で闇金業者を利用してはいけない理由とトラブル対処法

相談・解決

闇金業者からの取り立てに追い詰められ、うつ病を発症することがあります。また、うつ病で働けなくなりお金がない時、正規の貸金業者から融資を受けることができず、闇金業者を頼ろうかと考えてしまう方もいらっしゃるでしょう。うつ病と闇金業者との借金トラブルを併発する事例は決して少なくないのです

本記事では、闇金業者から借金をしたことでうつ病になる理由と、うつ病で働けなくてお金に困っていても闇金を利用してはいけない理由について詳しく説明すると同時に、実際に闇金業者とのトラブルを抱えたうつ病の方の実例をご紹介します。最後にうつ病と闇金業者に関するトラブルの解決策についても説明しますので、ぜひ参考にしてください。

闇金利用からうつ病になる理由

闇金を利用したことを期に、うつ病を発症したというケースは珍しくありません。以下では、闇金を利用したことでうつ病になってしまう理由について説明します。

返済の目途が立たない

闇金業者を利用する方のほとんどは、正規の貸金業者の融資を受けられない状態にあります。収入が不安定な場合や、何らかの事情により信用情報に傷がある(金融ブラック)、すでにカードローンやキャッシング、住宅ローンなどの利用により総量規制を超えている等の事情が考えられます。そのような事情を抱えた上で借金をした場合、返済することは難しいでしょう。さらに闇金の場合は、法外な利息が付きます。

最初借りた金額が少額でも、借金の額はあっという間に雪だるま式に膨らんでいきます。月々の返済額も増えていくため、利用者の多くは返済の目途が立たなくなり、夜も眠れないほど悩むことになります。

執拗に返済を催促される

返済が滞ると、当然、督促がやってきます。闇金の督促が執拗で悪質なことは、ここで説明するまでもないでしょう。一日中、電話は鳴りやまず、出れば「金を返せ!」と恫喝されます。

督促の電話は、自宅や携帯だけでなく、職場にかかってくることもあります。そうなれば職場の雰囲気や居心地も悪くなり、ストレスはマックスになります。

家族に迷惑をかけてしまい自責する

取り立てはやがて家族の元にまで及びます。当然、家族は怖がり、あなたに対して怒るでしょう。関係は悪化し、家庭での立場もなくなります。例え、家族から直接責められることがなかったとしても、家族に迷惑をかけてしまったことは精神的なプレッシャーとなり、重くのしかかるでしょう

追い詰められてうつ病に

このように闇金業者を利用したことで精神的に追い詰められて、夜眠れない、食事ものどを通らないという状態が続き、その結果、うつ病になってしまうという事例は決して珍しくありません。

うつ病になってしまうと、正常な思考回路を保つことができなくなるため、返済計画を立てることや債務整理を行うことができず、ほんの少額の借金から命を絶つという最悪の結果を招きかねません。そのような事態にならないためにも、軽い気持ちで闇金業者を利用することは絶対に止めましょう。

うつ病の時、闇金を利用してはいけない理由

うつ病になって、闇金を利用するというのも、大変危険な行為です。うつ病で闇金を利用してしまう流れと、利用してはいけない理由は以下の通りです。

働けずに資金難となり闇金を利用

うつ病の典型的な症状に、朝起きられないというものがあります。さらに、日中もぼーっとして集中力が無くなるため、仕事を続けられなくなる方が多いです。

働けなくなれば、多くの場合、収入は途絶えます。生活資金にも困ることになりますが、定収入がないと、正規の貸金業者の審査は通りません。そんな時、「無収入でもOK!」「簡単審査、即日融資」という闇金業者の広告を目にすれば、すがってしまいたくなるかもしれません。

定収入がないため返済が滞る

生活資金を手に入れて一息ついても、定収入がなければ返済していくことは難しいでしょう。うつ病と闘いながら、細々と日雇いやアルバイトなどで日銭を稼いだとしても、日々の生活費や利息の返済であっという間になくなってしまいます。

完済するどころか、利息の返済のために借金を重ねるような悪循環に陥りかねません

追い詰められて病状が悪化

闇金業者の取り立ては、よく知られているように容赦のないものです。健康な人間でさえ病んでしまいかねないくらいですので、うつ病に良い影響がないことは容易に想像がつきます。

病状は悪化し、焦る気とは裏腹に、起き上がることすら辛くなり、ますます返済は滞り、もうどうすることもできなくなってしまいます。そのような状態にならないためにも、うつ病になって生活資金に困っても、闇金業者を頼ることは絶対に止めましょう

闇金業者を利用してうつ病・うつ病で闇金を利用した方の実例

大手Q&Aサイトには、実際に闇金利用からうつ病になった、うつ病で闇金を利用したという方の実体験が複数掲載されています。以下では、その中から数例ご紹介します。

闇金に頼るしかないのでしょうか?

2020年2月頃のうつ病になって休職中という方の質問です。

質問者の方は、年末にうつ病になって休職中だが、傷病手当がまだ入らず、家賃や光熱費などが支払えない状態になってしまったとのことです。しかも、2016年末頃に任意整理をして現在も支払い中ということもあり、街金からも融資を断られてしまったそうです。

もう闇金を頼るしかないのかと思い詰めている質問者に対し、回答者からは、「困っても闇金を頼るのは止めた方がいい」「生活福祉金制度を利用しては」などのアドバイスが寄せられていました。

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14220368174?__ysp=44GG44Gk44CA6ZeH6YeR

親戚が闇金の取り立てでうつになった

2010年頃、親戚が闇金の取り立てでうつ病になってしまったという方の投稿です。

質問者の親戚の方は、毎日闇金からの取り立てを受け、うつになってしまったそうです。「大変お世話になった方なので、なんとか助けてあげたいが、どこへ相談していいかわからない」という内容の投稿でした。

回答者からは、「警察に行くべき」「法律のプロへ相談するべき」という内容のアドバイスが寄せられていました。

闇金からの取り立ては執拗で恐ろしいため、この質問者の親戚のように実際にうつ病になってしまう方も決して珍しくないです

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1148470161?__ysp=44GG44Gk44CA6ZeH6YeR

兄の借金のせいで鬱になりそう

2008年頃、兄が闇金から借金をしたせいで嫌がらせを受けているという方からの投稿です。

質問者の兄は闇金を利用したが、返済できなくなり警察などに相談したそうです。その後、質問者や質問者のご主人が闇金業者から嫌がらせが来るようになったとのこと。特にご主人への嫌がらせはひどく、会社にご主人の名前でピザが届いたり、脅迫の電話がかかってきたりと、その対応でうつになりそうだとのことです。ちなみにお兄様は警察に被害届を出したそうですが、受理されなかったそうです。

何とかして嫌がらせを止める術はないものかという質問に対し、回答者からは、「なぜ警察が動いてくれないのかわからないが、警察でダメなら法律のプロに相談して告訴状を作成してもらってはどうか」というアドバイスが寄せられていました。

頼んでもいないピザや着払いの通販が届くというのは、闇金の嫌がらせの典型的な手法です。単純な方法ですが、周囲に謝罪する必要があり、対応に当たっていると心身ともに疲弊します。この事例のように、闇金業者とのトラブルによって、本人どころか、家族など周囲の人間がうつ病になってしまうこともあります

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1215148422?__ysp=6ayx44CA6ZeH6YeR

うつ病と闇金業者に関するトラブルの解決策

うつ病で借金トラブルになってしまった場合や、うつ病で生活資金に困った場合はどのように対処すれば良いのでしょうか? 以下では対処方法について説明します。

うつ病と借金トラブルの悪循環を断ち切る

上述してきたように、うつ病と借金トラブルを併発することは少なくありません。

借金が精神的な負担になってうつ病になる、うつ病で働けずに借金をする。借金が先か、うつ病が先かという違いはありますが、うつ病と借金、両方の悩みを抱えてしまった場合、うつ病→働けない→借金のループに陥り、悪の相乗効果により、両方が悪化の一途を辿ることは明らかです

そうならないためには、一刻も早く、精神的な負担の原因である闇金トラブルを解消し、借金問題の根本的な対処をすることが大切です。

闇金業者に関するトラブルの対処法

闇金業者とのトラブルの相談先として、最もおすすめなのは法律の専門家です。闇金業者への対応経験の豊富な法律のプロへ依頼することで、ほとんどの場合、取り立てをストップしてもらうことが可能です。相談料が気になる場合は、初回相談料無料のところや、後払い・分割払いに対応しているところなどを探すと良いでしょう。

ただし、脅迫を受けている場合や、家まで取り立てがやってくる場合など、身の危険を感じる時は、警察に相談することをおすすめします。

借金問題の根本的な解決策

恒常的に借金問題を抱えている場合は、貸金業相談・紛争解決センターへ相談することをおすすめします。債務整理の相談や、再発防止のためのカウンセリングや家計管理の実行支援を受けることができます。

参考サイト:貸金業相談・紛争解決センター(日本貸金業協会)

うつ病やその他の事情により、生活資金が不足しているという場合は、生活福祉金貸付制度を利用できないか相談してみてはいかがでしょうか。生活福祉貸付制度は、低所得者や高齢者世帯など、必要な資金を正規の金融機関から借りることができない方を対象に、生活資金や住居資金、生活再建費などを低金利(保証人が立てられる場合は無利子)で貸付する制度です。
詳しくは、厚生労働省の公式サイトか、お住いの市区町村の社会福祉協議会の公式サイトをご参照ください。

参考サイト:生活資金貸付制度(厚生労働省)

うつ病の改善法

うつ病を改善するためには、借金問題を解決して心の負担を取り除くと同時に、しっかり睡眠を取る、日光を浴びる、運動をする等の生活改善が大切です。それでも、眠れない・食欲がない、朝憂鬱だというような症状が治らない場合は、病院を受診することをおすすめします。

うつ病で働けない場合、「傷病手当金」「自立支援医療制度」「精神障がい者保険福祉手帳」等の制度を利用することが可能です。生活費や治療費の心配よりも、まずは病気を治すことに専念しましょう

参考サイト:こころの病気への支援や助成など(厚生労働省)

まとめ

今回は、闇金利用から・うつ病から闇金利用の理由について説明、実例を紹介すると同時に、うつ病と闇金トラブルへの対処方法について説明しました。

借金トラブルとうつ病は併発することが多く、また、併発すると双方が双方に悪く作用する、悪循環に陥りやすい取り合わせです。
うつ病にならない・悪化させないためにも、闇金業者を利用しないこと、もし利用してしまった場合はなるべく早めに闇金業者との関係を断ち切ることが大切です。闇金業者と関係を断ちたい場合、闇金業者への対応の経験豊富な法律の専門家に相談することをおすすめします。

我々ジェネシスは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官が協力して、闇金トラブルに対応する司法書士事務所です。相談は無料で、着手金については後払い・分割払いにも対応しています。闇金業者から執拗な取り立てに合い、うつ病になりそうだという方は、一人で悩まずにお気軽にご相談ください。