1. 司法書士法人ジェネシス
  2. コラム
  3. 相談・解決
  4. 闇金が主婦をターゲットする理由と借りてしまった場合の対策方法

闇金が主婦をターゲットする理由と借りてしまった場合の対策方法

相談・解決

債務整理をしたことがある、延滞をしたことがある、といったことが原因で信用情報情報に事故情報が登録されている、いわゆるブラックリストの状態になっている場合にはお金を借りることができなくなってしまいます。このような時に「ブラックOK」というような誘い文句で融資を申し込んできた人に対して高利で貸付を行い、過酷な取り立てをするのが闇金です。

実はこの闇金に主婦が狙われるケースがたくさんあるのです。このページでは、主婦が闇金に狙われていることの実態と、解決方法についてお伝えします。

闇金の概要

まず、そもそも闇金というものがどういうものなのかを知りましょう。

闇金とはどのようなものか

闇金というと「高利貸し」「過酷な取り立て」といったイメージがある方が多いとおもいます。当然これらの者も含まれますが、広い意味では貸金業が守るべき法律を遵守ぜずに違法な貸付を行っている者をいいます。

貸金業者は、貸金業法・出資法といった法律を守る義務があります。しかし、「トイチ」と呼ばれる用語に代表される、出資法に規定されている上限金利に違反する貸付を行うのが闇金です。また、取り立ての際に暴力を振るって取り立てを行う・登録を行わないなど、貸金業法に規定して活動を行うのも闇金です。

借りたときの法律上の構成

では、この闇金から借入をした場合にはどのような法律関係になるのでしょうか。この点については最高裁が、違法な利息の支払い義務はもとより、貸付としておこなった元本そのものも、民法708条の不法原因給付にあたるということで返す義務がないとされています。

どうして主婦がターゲットになるの?

この闇金から借入をする人の中にかなりの数の主婦がいるのはご存知でしょうか。そもそも主婦は専業である場合には収入がなく、兼業の場合でも非正規などで働いていることが多く収入が少ない、といったことが多いのです。そこで、一度返済困難な状況に陥ったときに、外に働きだす・パートだったものを正社員になる、といった事で収入を増やす、という事も考えられますが、夫に内緒で説明ができない・子供が居て難しい、ということがほとんどです。

そのため、債務整理が必要になったり、返済できずに延滞するなどして、ブラックリストという状態になりやすいのです。そして、実際に貸付を行ったあと、返済に窮した場合に、通常どおりに働くのは難しくても、返済をしなければならないと覚悟を決めれば、夫にわからないように風俗業などで働くこともできるといった事情もあるようです。

過酷な取り立て?最近の闇金の実態を知る

ドラマなどのフィクションなどのイメージが強くて、女性であれば風俗に連れていかれる、夫が暴力の被害に遭うなどの心配をしている方も多いと思うのですが、最近の闇金はどうも実態が違うようです。最近の闇金の特徴としては、携帯電話でできることのみに限って行うという特徴があります。

つまり、本人・知っている親族・会社などの連絡先に督促を行うといったことや、ピザ・寿司の宅配を頼む、救急車・消防車の手配をする、といった事を行うのみで、直接訪問したりするようなことはしません。その理由は、最近のヤミ金融はグループで行動していることとがほとんどで、万が一逮捕でもされれば、グループごと逮捕されることになります。

携帯電話でできる範囲の嫌がらせを行うだけであるならば、携帯電話の停止や闇金が振込につかう銀行口座を凍結させる程度のことしかできないのが通常で、逮捕のきっかけになるような足がつく行動ではないという事情もあり、電話攻撃のみを行うのが最近の闇金の実態なのです。

実際に主婦が闇金から借りてこんなことに…

闇金からの過酷な取り立てに、主婦がどのような目にあっているのかという実態を知ってください。

返済できなくなって風俗で働き始めたり男性を騙したりする人もいる

主婦が闇金から借入をする際には、ほとんどのケースで夫の勤務先を聞き取っています。返済できなければ夫の勤務先に押しかける…といった言葉で繰り返し脅された結果、返済のために風俗で働き始めるような事がよくあります。
中にはマッチングサイトなどを使って男性を誘って詐欺行為を行うような人もいます。

自宅に怖い人が押しかけてくるようなことはない

自宅に怖い人が押しかけてきて、性行為を強要される・風俗で無理やりはたらかされる、といった事を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、上述したとおり、そういった行為により足がついて逮捕され、組織ごと壊滅してしまいますので、そのような危険はないといえるでしょう。

夫の勤務先に容赦ない督促が入って離婚に!

現実に一番多いのが、支払いきれなくなって夫の勤務先に督促をされるような事になり、夫婦仲が崩れてしまうことです。債務整理において夫婦の一方に借金があることをもう一方に内緒にしたい夫婦は非常に多く、実際債務整理が必要な程度の借金の存在がわかってしまうような事があると、離婚に至ることは多くあります。ましてや、借金が原因で会社に迷惑をかけるようなことがあるとなると、夫としては自分の人生にも関わってしまうような事になってしまいます。

闇金に返済できなくなったらどうすればよいのか

では、闇金に返済ができなくなってしまった場合には、どのように解決をはかるのが良いのでしょうか。

警察に相談

闇金について、貸付自体が犯罪である、という事なのであれば、警察に相談をして逮捕してもらえば良いではないか?と思うかもしれません。確かに、警察では生活安全課といったところで闇金に関する対応などを取り扱っています。しかし、これは残念な事なのですが、闇金に関しては逮捕が難しい上に、警察でも「お金を借りている人」という意識で接するため、あまり積極的ではない警察が多いのが現状です。

そのため、捜査をする義務を負わない被害届なら受けても、捜査をする義務を負う告訴状の提出については、いろんな主張をして受け取らないような運用がされています。理解のある警察であったとしても、実際には目の前で闇金に電話をしてくれる程度で、家に帰ってしまえば闇金からの電話が鳴りっぱなし…ということも珍しくありません。

耐えるのは絶対にダメ

一番良くない対応策が「耐える」という事です。自分の携帯電話に連絡がくるのは我慢したり、電源を切ってしまえばよく、両親などには事情を話してもらい、宅配や通報に関しては事情を話せば乗り切れるかもしれません。主婦が闇金から借入をしてしまったような場合に、最も狙われる連絡先は夫の会社や実家です。

夫は被害者であり、会社としてもクビにするようなことはできないという表向きの建前はありますが、実際には目には見えない様々な圧力がかかり、会社を辞めざるを得ない状況に追い込まれることはよくあることです。このような事があった場合の離婚をする場合には、慰謝料の請求ができなくなるどころか、離婚の原因を作ったとして、逆に慰謝料の請求を受けかねません。

また、子が居て養育をしたいというような希望がある場合に、親権の裁判になったときには、闇金から借入をして迷惑をかけるということが必ず考慮されます。きちんと解決に向かったアクションを起こす必要がある、と認識しましょう。

払ってしまうのも絶対ダメ

解決先として、夫や両親・兄弟といった親族に事情を話して、支払いをしてしまう、という解決方法はどうなのでしょうか?支払ってしまえば文句はないだろう?と思うかもしれませんが、実はこれが一番危険であるといえます。

支払いをしてしまうということは、脅せばお金がとれるという事がわかってしまいます。支払いをすることがわかれば、様々な言い訳をして延滞であると主張する、返済のための口座や連絡先を伝えないまま返済期日が過ぎて落ち度がないにも関わらず延滞扱いにされる、支払いをした後に押し貸しを行う、といった方法で、次から次へと請求のための口実を作ります。一度払って解決をしようという行動を起こしたが最後、返済ができなくなるまで徹底的に取り立てをするのが闇金なのです。

弁護士・司法書士に相談をする

最も闇金の問題の解決に近い行動をしてくれるのが弁護士・司法書士です。弁護士・司法書士は債務整理問題の一環として、闇金の問題にも取り組んでいます。ただ、通常の債務整理であれば、貸金業者に対して債務整理として弁護士・司法書士が介入をすれば、貸金業者は督促をしなくなる運用になっているのですが、闇金がそのような事を考慮するわけではありません。

弁護士・司法書士は案件を引き受けると闇金と交渉を始めます。弁護士・司法書士は、闇金が違法な手を尽くして手に入れた他人の銀行口座や携帯電話をストップすることができるので、この時点で手を引く闇金もかなりの数います。

しかし、弁護士・司法書士が介入をしても電話攻撃を仕掛けるような闇金はいます。その場合弁護士・司法書士はただちに闇金が使っている携帯電話・銀行の口座をどんどん凍結していきます。そうなると闇金も活動をするための資源をどんどん削られる事になるので途中で攻撃をやめてしまいます。その期間はだいたい3日程度です。ですので、うまくいけば即時に、すくなくとも3日程度で事態を解決してくれるといえます。

闇金問題は借金に起因することとはいえ、相手が犯罪者との交渉になるので、実は債務整理を標ぼうしている事務所でも、取り扱いに温度差があります。債務整理と同じように費用を分轄で行って、きちんと闇金問題と向き合ってる事務所もあれば、闇金問題を取り扱っていませんと表立って言うような事務所、闇金問題もあつかってはいますが一括で弁護士費用を入金できる方のみとなっています…として事実上依頼できないような状態にしている事務所など、様々です。

闇金問題に向き合っている事務所であれば、費用を分轄にして依頼しやすくなっております。

闇金を解決した後に気を付けること

弁護士や司法書士に依頼して闇金問題を片付けてもらった後に気を付けておくべきことも併せて知っておいてください。

銀行口座は解約しておく

闇金からの借入に申告をした銀行口座については、できれば解約をしておきましょう。これは、仮に弁護士・司法書士が闇金問題を鎮めたとしても、闇金は口座の情報や関係者の情報をもったままです。このような場合、口座に勝手にお金を振り込んで、取り立てを行う「押し貸し」を行われることがあります。仮に主婦が夫に打ち明けながら一度闇金問題を解決できたとしても、勝手に振り込まれたにもかかわらず「貸した」という主張がされます。

そうすると、実際には申込をしていなくても「また闇金を利用したのか…」というような事になって信頼を大きく失うことになりかねません。仮に情報が残っていたとしても、口座がわかっていなければ、押し貸しはできませんので、闇金との取引のために使った口座は閉じてしまうのが得策です。

携帯電話などの連絡先も変えておく

同様に携帯電話の連絡先の電話番号も可能な限り変えておきましょう。督促については思い出した頃に闇金の組織のボスに言われて1度くらいはかけてみる…程度でかかってくる可能性がありますが、これは無視をしておけば良いです。

しかし、闇金を利用したことがある電話番号であると把握されているので、再度の借入のDMなどのターゲットになりやすいのです。また夫の携帯番号等も「またあなたの奥さん借りようとしてますよ」というような電話を入れるような事もありますので、変えておいてもらうのが得策です。

それでもヤミ金融に頼ざらるを得ないような場合に考えて欲しいこと

闇金の対応策について知っていただいたとしても、現実にお金が必要である…という事態は出てくるはずです。
そのような場合に利用できる制度について知っておきましょう。

生活福祉資金貸付

まず、生活福祉貸付という制度を知ってください。生活福祉貸付は、日常生活を営むのに必要な資金についての貸付を厚生労働省が行っているもので、窓口は市区町村の社会福祉協議会で行っています。生活費・医療費・住居の確保といった最低限のもののみならず、教育・就労のための技能取得といった将来に向けての必要な費用の借入ができるというものです。この借入については、連帯保証人が立てられれば無利息で、連帯保証人が立てられない場合でも1.5%という非常に低利息での借入ができます。

「いや、でも借りたくてもブラックだし…」と思う方もいらっしゃるでしょうが、この貸付は信用情報を参照してするものではないので、信用情報の問題で一般の借入ができない方であっても貸付を受けられます。生活再建という目的で行われるものですので、きちんと民生委員の相談を受けて生活再建をする意欲のある方のみが借入を利用できるものです。

借入にあたっては、「緊急小口資金」として借入ができるものを除いては1ヶ月以上時間がかかることも珍しくありません。ですので、必要であることが事前にわかっているような場合には、早めに社会福祉協議会に相談するなどしましょう。

年金担保貸付

次に、年金担保貸付について知っておきましょう。65歳以上の高齢の方や障害(精神障害を含む)をお持ちの方で障害年金を受けている方は、その年金を担保にした貸付を受けることができ、その貸付のことを年金担保貸付と呼んでいます。一般的には年金担保貸付はできないことになっているのですが、唯一の例外として公的に認められるいるものとして、独立行政法人福祉医療機構による年金担保貸付があります。

これは、保健・医療、介護・福祉、住宅改修、冠婚葬祭、生活必需物品の購入などの支出のために一時的に小口の資金が必要な場合に利用をすることができるものです。

年金が担保になっているというのはどういうことかというと、借入をしたものの返済を年金から差し引かれることで返済をしていくシステムになっています。こちらも、年金から返してもらえるという形式をとるものですので、信用情報を参照する必要がないので、ブラックでも借入が可能なものになっています。

取り扱いは「独立行政法人福祉医療機構代理店」で行うことになっており、銀行や信用金庫などの入り口に掲載されているので確認ができます。借入にあたっては用途が正しいものなのかどうかなどの審査をする事になっており、その審査に1ヶ月以上はかかるようになっていますので、こちらも早めに行動をするようにしましょう。

まとめ

このページでは、主婦が闇金から借入をする実態と対策などについてお伝えしてきました。出資法の改正・総量規制などによって、通常の借入が難しくなっている上に、専業でも兼業でも主婦が仕事を始める・仕事を増やすということは負担の大きなことで事実上難しいということがよくあり、闇金はそういった背景を狙っています。

無理矢理払おうとして風俗で働くなどの行為をしたり、払いきれなくて夫の会社に攻撃されて、離婚というケースはよく発生しているものになるので、弁護士に相談するなどして、早めに解決するようにしましょう。