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闇金が逮捕されないのは何故?悪徳業者が摘発される流れと逮捕事例

相談・解決

「闇金を利用した後に逮捕されないか心配」
「違法業者が実際に逮捕された事例が気になる」

法律の上限を超えた金利で、消費者にお金を貸し付けるのが闇金です。闇金は実態を隠すことで警察からの摘発を避けて、逮捕されずに違法な融資を続けている実情があります。

ただ、最近ではヤミ金融対策法が成立したこともあり、従来よりも闇金が逮捕されやすくなりました。この記事では悪徳業者が逮捕される流れと逮捕事例について紹介します。

闇金が逮捕される流れ

「どのようにして闇金が捕まるのか知りたい」と思う人は多くいるでしょう。一般的な事件や事故とは異なり、闇金を逮捕してもらうには被害者が適切に行動する必要があります。

本来、他人とのお金の貸し借りにおけるトラブルは民事事件であり、民事不介入である警察が積極的に介入することはありません。

また、闇金は電話で自宅や会社に取立てを行うことが多く、実態が分かりにくいのも難点です。違法だと分かる確かな証拠や暴力被害などがなければ警察が動かないケースは多々あります。

しかし、ヤミ金融対策法が成立した後は闇金が摘発されやすくなり、逮捕の可能性も増大しています。実際に闇金が逮捕される流れは次の通りです。

悪徳業者が違法に融資

基本的に闇金は法外な金利を設定して、お金を借りたい人に融資します。闇金から借りるのは自己破産者など立場が弱い人が多く、闇金に手を出してしまう人は今でも後を絶ちません。

闇金は「10日3割」「1週間2割」といった高い利息を請求して、利用者からお金を搾取します。

高い利益を得るために元金のスキップ払いや押し貸しなどをして、利用者の借金を増やしていくのが闇金の手口です。

利用者が借金を返済できなくなれば、自宅や会社に電話をかけて取立てを行います。

救急車をいたずらに手配するなど自宅に嫌がらせをすることも多く、利用者は心理的に追い込まれてしまうのです。

利用者が警察に相談

悪徳業者から利用者への取立てをやめさせるために、警察に相談するパターンがあります。闇金による被害は、警察署の生活安全課で相談可能です。

利用者は「返済に利用した口座の通帳」「闇金とのやり取りの音声記録」「闇金から届いた書類」「返済先の口座番号」などを提示して、生活安全課の担当者と問題内容を共有します。

警察は事情を聞きながら利用者の被害届を作成して、受理するかどうかを判断します。たとえ被害届が作成されたとしても、警察によって必ず受理されるとは限らないため注意しましょう。

被害届により警察が調査

闇金の被害者から被害届が提出されることで、警察に闇金の存在が認知されます。被害届を出した人は警察に依頼することで、警察から闇金へと警告してもらうことが可能です。

警察が警告すれば闇金は摘発を恐れて、利用者に取立てを行わなくなる場合があります。ただ、実際には警告後も闇金が取り立てるケースは多く、警告だけでは問題は解決しにくいです。

被害者の数が増えたり確かな証拠が表れたりすると、闇金問題を解決するために警察が捜査を継続してくれます。

証拠から悪徳業者を摘発

一般的に、闇金の借用書や私物などの物的証拠によって違法業者は摘発されます。ただ、最近では携帯だけでやり取りする闇金が多く、逮捕されずに活動を続ける闇金は少なくないです。

物的証拠が少なければ警察が立件するハードルが高くなり、結果として違法業者が逮捕されにくくなります。闇金被害は他の事件に比べて優先度が低く、人手がまわらないのも実情です。

闇金がいつまでも逮捕されない場合は、弁護士や司法書士に相談して問題を解決することがオススメです。

法律事務所に相談することで取立てがすぐに止まり、解決まで長引かないメリットがあります。

闇金が逮捕された事例

世の中には多数の闇金が違法な融資を実行していて、未だに被害を受けている利用者は多いです。被害数が多い場合は警察が捜査に乗り出し、違法業者を逮捕する事例もあります。

どのような悪徳業者が摘発されたのか、闇金が逮捕された事例を5つ見てみましょう。

私書箱経営者による闇金事件

2019年7月、出資法違反などにより東京都の私書箱経営者や住所不定者など5人が逮捕されました。法律で定められた上限を超える金利で、お金を貸し付ける闇金業を営んだのが理由です。

警視庁の生活安全課によると、逮捕された経営者は利用者に貸したお金を返済させるとき、自分が経営する私書箱に簡易書留で送付させていました。

2015年から2018年までに男女451人にお金を貸し、約2億円もの利息を得ていたのです。

この事例では私書箱の使用履歴などから、私書箱経営者が闇金業務に絡んでいる実態が判明し、警察から私書箱経営者への警告を経て逮捕に至りました。

参考:https://www.sankei.com/affairs/news/190705/afr1907050012-n1.html

金利1,000%超えの闇金

2019年2月、組織的犯罪処罰法違反や出資法違反などで東京都の会社員ら4人が逮捕されました。

容疑者たちは2018年8月から10月にかけて愛知県の男性にお金を貸し、利息12万円を振り込ませたのです。

融資したときの金利は上限金利の55倍であり、1,091%から1,189%の年利で取引を行いました。

インターネットの掲示板でソフト闇金として営業し、2018年10月には横浜市のATMで500万円もの売上金を引き出しています。

参考:https://www.sankei.com/affairs/news/190221/afr1902210022-n1.html

ソフト闇金で男女10名逮捕

2018年11月、出資法違反により東京都の無職など男女10人が逮捕されました。

容疑者たちは2018年3月から7月までに会社員など8人に計75万円を貸して、計98万5千円もの利息を受け取っていたのです。

都内に営業するための事務所を用意して、「アバロン」などの店名で貸金業を行っていました。

会社のホームページではソフト闇金をアピールし、利用者に返済猶予を与えたり追加融資したりしていたのが特徴です。

参考:https://www.sankei.com/affairs/news/181128/afr1811280018-n1.html

ひととき融資(性的な関係を条件とした融資)で逮捕

2019年7月、無登録で貸金業を営んだことで大阪府職員の男性が逮捕されました。男性は融資を求める女性をインターネット経由で探して、ホテルで現金を手渡していたのです。

男性は融資条件として性的な関係をもつことを約束させて、女性が拒否すれば利息を5千円上乗せしました。

男性の自宅からは16人分の借用書が見つかり、10代から40代を相手に融資していたことが分かっています。

男性は、性行為ができるうえに利息も受け取れる最高の融資であるといった主旨の内容を関係者に語っていました。

参考:https://www.sankei.com/premium/news/190702/prm1907020004-n2.html

利息1億円超の闇金

2018年10月、出資法違反などにより職業不詳の男性4人が逮捕されました。

男性たちは2016年1月から2018年5月までに、約870人に対して約2億1,500万円を貸し付けて、約1億3,300万円の利息を受け取っていたのです。

名簿業者から個人情報を購入して、男性たちはターゲットに融資を勧誘していました。他人名義の口座を複数利用していたほか、「セントラル」などの店名を自称して相手をだましていたのです。

そして埼玉県の会社員など4人にお金を貸し付けて、法定金利を超えた利息を受け取ったことで逮捕されました。闇金を営んだ男性4人は容疑を認めています。

参考:https://www.sanspo.com/geino/news/20181025/tro18102513210014-n1.html

闇金利用者が逮捕されるケースもある

一般的にニュースで報道されるのは悪質業者の逮捕であり、被害を受けた利用者が逮捕されることは少ないです。ただ、闇金を利用した人が逮捕されるケースも稀にあります。

例えば闇金に借金を返済できず、銀行口座を売ってしまう利用者は少なくありません。この場合は詐欺罪の対象となり、闇金が摘発された後に警察から事情聴取を求められる可能性があります。

もし闇金に手を出してしまったら、逮捕されないために次のような対策を実施することが重要です。

  1. 返済をやめる
  2. 銀行口座を渡さない
  3. 携帯・スマホを渡さない

それぞれの対策方法について詳しく解説します。

返済をやめる

既にお金を闇金から借りてしまった人は、闇金の指示があっても返済するのはやめましょう。違法な金利による融資は法律上無効であり、利用者が利息や元金を返す必要はありません。

法律に従わずにお金を返済してしまうと、お金をむだに失ってしまうリスクがあります。借金を返すことで闇金の違法な契約を認めたことになり、問題を解決しにくくなる可能性も大きいです。

返済しないことで闇金から取立てを受けても、警察や法律事務所に相談することで対処できます。違法な闇金が活動し続けるのを防ぐために、借金を返済するのは避けましょう。

銀行口座を渡さない

一部の闇金は、お金を返済しない利用者に対して銀行口座の買取を申し出る場合があります。

「口座を渡すことで借金を解消できる」などと謳い、通帳や印鑑を利用者から受け取るのが闇金の手口です。

闇金に銀行口座を渡してしまうと、その利用者は犯罪収益移転防止法に違反してしまいます。銀行への詐欺罪も適用されてしまい、多額の罰金が課せられる場合があるのです。

自分が犯罪者を支援して刑罰を受けないために、所有している銀行口座を渡してはなりません。

携帯・スマホを渡さない

闇金業者によっては、返済できない利用者から携帯・スマホを買い取る場合もあります。「簡単に稼げるバイトがある」などと謳い、仕事に必要な携帯を利用者から調達するのが闇金の手口です。

闇金に携帯やスマホを渡してしまうと、携帯電話不正利用防止法違反や詐欺罪に問われます。

例えば自分名義の携帯を闇金に譲渡した場合、2年以下の懲役あるいは300万円以下の罰金を課せられます。

闇金の借金返済で困ったときは、携帯や銀行口座を引き渡すのではなく、違法業者に強い法律事務所への相談がオススメです。早めにトラブルを相談することで犯罪行為への加担を防げます。

まとめ

今では物的証拠を残す闇金は少なく、被害者が相談しても違法業者が逮捕されない場合がよくあります。

実態の分かりにくい闇金は警察が摘発しにくく、被害届を出しても問題が解決するとは限りません。

確実に闇金とのトラブルを解消するためには、法律事務所に相談して専門家に任せることがオススメです。お金を闇金から借りてしまった人は早めに法律事務所に連絡しましょう。