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闇金から借りパクできる?返済しなくて良い理由と踏み倒しのリスク

取り立て対策

「闇金の借金を返済せずに踏み倒したい」
「借りパクして問題ないのか気になる」

テレビやインターネットで闇金が知れ渡った今では、闇金業者からお金を借りパクしようと考えている人が一定数います。高利貸しする闇金との契約は無効となるため、合法的に踏み倒すことは可能です。

ただ、闇金業者の厳しい取り立てにより、踏み倒した利用者が被害にあう危険性もあります。

本記事では、闇金から合法的に借りパクできる理由や踏み倒しのリスクについて解説します。

闇金から合法的に借りパクできる?

違法な金利でお金を貸し付けて、利用者に高額な利息を請求するのが闇金です。

ほとんどの闇金業者は年数百%以上の金利を設定しているため、民法で定められた公序良俗に違反しています。

基本的に法律を守らなければ貸付行為は認められず、闇金業者と利用者の契約は無効になるもの。つまり、お金を借りる目的があって闇金を利用した場合は合法的に踏み倒せる可能性が十分あります。

ただし、借りパクする目的で闇金に手を出すと犯罪行為となる場合もあるため注意しましょう。

どのような状況で借金の踏み倒しが合法になるのか、法律や判決を詳しく解説します。

踏み倒しの法律上の問題

闇金の借金が返済不要となる理由として、不法原因給付という法律があります。

不法原因給付とは「公序良俗に違反してお金を与えた人は、与えたお金の返還を請求できない」という取り決めです。

例えば、闇金業者が10日3割(年利1095%以上)の利息で5万円を利用者に貸し付けるとします。高額な利息を請求した場合は公序良俗違反となり、闇金業者が5万円の返済を正当に求めることは不可能です。

民法には「法律を守る人が法律により保護される」というクリーンハンズの原則があり、違法業者は法の保護を受けられません。不法原因給付により闇金の利用者は合法的に借金を踏み倒せます。

最高裁判所の判決

「本当に借金を返済しなくてよいのか気になる」と思った人はいるでしょう。

2008年6月10日に最高裁判所が下した判決により、闇金の借金は返済しなくて良いことが分かります。

闇金に対する最高裁判所の具体的な判決は以下の通りです。

  • 闇金業者の高利貸しは不法行為であり、被害者は返済した金額をすべて損害賠償請求できる
  • 借主(被害者)に貸し付けた金銭を闇金業者は返還請求できない

つまり、闇金の利用者は借りたお金を返済しなくて問題ありません。

もし闇金業者にお金を返済してしまったときは、業者に対して返済金額のすべてを損害賠償請求できます。

詐欺罪になる可能性もあり

最高裁判所の判決で「闇金の借金は返済不要」という情報は多くの人々に知れ渡りました。

違法な金利の借金を返済する必要はありませんが、利用者の目的によっては詐欺罪となるため注意しましょう。

例えば「借りパクするために闇金業者を活用しよう」という考えでお金を借りるとします。返済意思がなければ業者から資金を騙し取ることになり、利用者には詐欺罪が適用されるもの。

もし闇金業者または関係者から詐欺罪で訴えられた場合、借りパクしようとした利用者には10年以下の懲役が課せられる可能性があります。

踏み倒しを前提として闇金からお金を借りると、利用者側が罪を問われてしまうのです。たとえ何かしらの事情があっても、闇金業者からお金を借りパクするのはやめましょう。

闇金の借金を踏み倒すリスク

読者の中には既に闇金業者からお金を借りていて、踏み倒そうか悩んでいる人はいるかもしれません。

借りたときに返済意思があれば詐欺罪は適用されず、法律上は借金を返済する必要がないです。

ただ、何も対策せずに借金を滞納してしまうと闇金業者から返済を厳しく催促されてしまいます。

闇金の利用者が借金を踏み倒すことには、以下のようなリスクがあるのです。

  1. 電話で何度も取り立てられる
  2. 実家や勤務先にも連絡される
  3. デリバリーや通報で嫌がらせされる
  4. 自宅で待ち伏せされる
  5. 子供が通う学校に取り立てることも

それぞれのリスクについて詳しく見てみましょう。

電話で何度も取り立てられる

返済期日になっても利用者がお金を振り込まなければ、闇金業者は電話で返済を催促します。

返済意思がなければ暴言や恫喝などで厳しく取り立てられ、踏み倒した利用者は精神的に苦しめられるもの。

また、1日に100件以上も着信があったり、深夜や早朝に何度も闇金業者から電話されたりします。法律により取り立て行為は規制されていますが、そもそも闇金業者は法律を守りません。

実家や勤務先にも連絡される

「本人に取り立てても効果がない」と闇金業者が判断すれば、利用者の実家や職場にも取り立てます。

周囲に借金の返済を催促することで、踏み倒した利用者にプレッシャーを与えるのが闇金の目的。

実際に闇金業者が何度も職場に電話して、同僚や上司の業務を妨害した事例はあります。周りの人たちが迷惑を受ければ利用者の信頼はなくなり、退職を迫られる可能性も小さくありません。

また、実家に厳しく取り立てられれば人間関係が悪化して、今までは良好だった縁が切れる場合もあります。

借金を踏み倒すと周囲の人たちに闇金を利用したことがバレるので注意しましょう。

デリバリーや通報で嫌がらせされる

闇金業者はいつまでも返済しない利用者の自宅に、デリバリーや通報で嫌がらせする場合があります。

融資時に入手した利用者の住所を活用して、ピザなど料理の大量注文で嫌がらせ。

また、何も問題がないのに「火事が発生している」などと業者が嘘をつき、利用者の自宅に消防車や救急車が来てしまうパターンもあります。

自宅が嫌がらせの対象となることで踏み倒した利用者は生活しにくくなり、平穏な暮らしを続けるのが難しくなるもの。

違法業者に住所が知られてしまうと借りパクのリスクは大きくなります。

自宅で待ち伏せされる

一部の闇金業者は、延滞している利用者の自宅付近に待ち伏せする場合があります。

待ち伏せされることで、業者から直接取り立てられる可能性が高くなり、利用者は外出しにくくなるもの。

たとえ警察に通報したとしても、実際に警察が到着する頃には逃げられるパターンが大半です。悪質業者によるストーキングによりプレッシャーは強くなり、取り立てられた人の精神的苦痛は大きくなります。

子供が通う学校に取り立てることも

闇金の借金を踏み倒した人に子供がいる場合、通学先の学校に業者が取り立てる可能性もあります。

電話で借金の返済を催促されるだけでなく、待ち伏せされて子供に接触する場合もあること。

業者により親が借金を返済していないことがバレれば、子供がいじめの対象となったり孤立したりする可能性が大きいです。また、学校が迷惑を受けることで利用者の世間体は悪化するでしょう。

闇金被害をスムーズに解決する方法

「リスクを避けて返済不要の借金を解決したい」と思ったときは、適切な方法で悪質業者を対処することが重要です。

闇金の利用者が問題をスムーズに解決する方法は主に4つあります。

  1. 闇金業者と連絡しない
  2. 借金を返済しない
  3. 周囲に事情を知らせておく
  4. 闇金対策を得意とする法律事務所に相談

それぞれの方法について詳しく知っておきましょう。

闇金業者と連絡しない

警察の摘発が厳しくなった今では、闇金業者は電話やメールなどの連絡手段により取り立てます。

つまり、業者からの連絡をブロックすることで、取り立てによる被害をある程度防ぐことが可能です。

例えば、非通知着信拒否により電話番号を隠して連絡してくる業者と連絡せずに済みます。また、電話帳に登録していない番号を着信拒否することで悪質業者の電話をまとめてブロックできるでしょう。

借金を返済しない

闇金業者とのトラブルを早く解決するには、自分の借金を返済しないことが重要です。

もし借金を少しでも返済してしまうと、業者から「催促すれば返済してくれる」と思われてしまいます。

一方、借金をまったく返済しないことでカモ扱いされることを防げるもの。「取り立てても無意味」と業者に捉えられれば、利益にならない利用者のために時間を割かなくなります。

周囲に事情を知らせておく

踏み倒した本人が連絡を無視していると、闇金業者は周囲の人たちに取り立て始めます。

取り立てによる人間関係の悪化を防ぐには、前もって周囲に事情を伝えておくことが重要です。

「不審者から因縁をつけられている」「怪しい業者からの連絡は無視して」と伝えることで周りの人たちが事情を理解してくれるでしょう。

闇金対策を得意とする法律事務所に相談

「自分1人で闇金に対抗できるか不安」と思われる方にオススメなのが、法律事務所に相談することです。

最近は、闇金対策を得意とする法律事務所もあり、トラブルを根本的に解消できます。

私たちジェネシスでは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官がタッグを組み、利用者に代わって闇金業者と交渉します。

専門家との相談料は無料で、問題解決するための着手金は1社あたり税抜5万円です。件数が増えれば着手金が安くなるほか、分割払いや後払いにより金銭的負担を軽減できます。

利用者の方々からいただきました感想の一部をご紹介します。

  • キャンセルした闇金業者からの嫌がらせが即日で終わった
  • 家族に借金がバレることなく闇金業者との借金を解決できた
  • 闇金を取り扱わない法律事務所が多い中、親切に対応してくれた

まとめ

違法な金利でお金を貸し付ける闇金業者との契約は無効であり、お金を借りてしまった利用者は合法的に踏み倒せます。

ただし、借りパク目的で闇金に手を出すと詐欺罪となるため注意しましょう。

また、闇金の借金を踏み倒すと電話で厳しく取り立てられたり、自宅に嫌がらせされたりするリスクがあります。

私たちジェネシスは相談者へのアフターフォローにも力を入れており、着手から2か月間は無料でしつこい闇金業者への対応も行っております。

「信頼できる事務所で問題をしっかり解決したい」とお考えの方は、ぜひご相談ください。