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闇金の嫌がらせとは?滞納者が受ける被害例や期間、対処方法

闇金の手口

「闇金からお金を借りたが、嫌がらせをされないか不安」
「返済が難しくなり、闇金の借金を滞納しようか悩んでいる」

闇金は利息による収入を得るために、滞納した利用者に嫌がらせをすることがあります。悪質な嫌がらせによって、人間関係や世間体が悪化するリスクは大きいです。

もし闇金からお金を借りてしまったら、嫌がらせを受けないための対策が必要です。この記事では、闇金による嫌がらせの被害例や対処方法について解説します。

闇金は滞納者に嫌がらせを行う

闇金は違法な金利によって利益を得るために、利用者を精神的に追い込むことがあります。
融資の際は利用者に同情する姿勢で親切に接しますが、いざ取立てとなると容赦ありません。

また、ほとんどの闇金は「借金を返済しろ」という割に、完済は妨げる傾向があります。
返済を長引かせることで、闇金は長期に渡り利用者から利息という利益を得られるからです。

そのため利用者が返済困難になれば、「利息だけの返済でいいですよ」「他の闇金から借りてください」などと指示されることも珍しくありません。返済期間が長くなるほど、利用者の借金は増え、完済はより難しくなるでしょう。

もし返済が滞るようなことがあれば、取り立てるために闇金はさまざまな嫌がらせを行います。収入源である利息を得るために、闇金は手段を選びません。

無視しても終わることは少ない

滞納者が闇金から嫌がらせを受ける期間は、一般的に1か月程度といわれています。お金を取れる見込みがある利用者に取立てを行うため、1か月を超えると闇金の嫌がらせは沈静していく傾向があります。

しかし、たった1か月程度とはいえ、闇金の執拗な嫌がらせを耐えることは難しいでしょう。

また、闇金は利用者の個人情報を把握しているため、時間をおいてから連絡してくることもあります。連絡を無視するだけでは、完全に関係を切ることは難しいです。

例えば、滞納した数か月後に別の業者から「融資を受けませんか?」という勧誘がくることがあります。この勧誘を受けてお金を借りてしまうと、滞納していた闇金業者が「借りた金で返済しろ」と脅してくるという寸法です。

個人情報が悪徳業者の間で共有されてしまい、他の闇金から架空請求や押し貸しの被害にあう可能性もあります。
闇金の嫌がらせを無視しても、トラブルを避けることは難しいといえます。

無返済や口論により長期化する

闇金は返済能力のある利用者に執着し、取立てを無視し続ければ手を引く傾向があります。

しかしお金をまったく返済していない場合や口論になった場合では、嫌がらせが長期化しやすいため注意しましょう。

例えば、闇金からお金を借りた後に無視した場合、闇金は貸した金額分だけ損をします。損失をなくすため無返済の滞納者には一層厳しく取り立てて、借金を返済させようとするのです。

また、闇金と口論になって怒らせてしまったような場合も、長期的に嫌がらせをされる可能性があります。

無返済や口論といったマイナスの要素があると、専門家や警察が介入してもトラブルの解決が長引きやすくなります。

長引くと被害が拡大することも

闇金による嫌がらせが長引くと、自分や周囲へのトラブルが拡大するリスクがあります。

実際に闇金とのトラブルで人間関係が悪化してしまい、退職や離婚を迫られた人も少なくありません。
被害を拡大させないためにも、闇金業者とトラブルになった時は、早期に問題を解決する必要があるといえます。

闇金の嫌がらせの手口

「闇金が行う嫌がらせの具体的な手口が知りたい」、と思われる方もいらっしゃるでしょう。闇金は返済が滞っている利用者に対して、主に次のような嫌がらせをしてきます。

  1. 1日に何回も電話をかける
  2. 勤務先の営業時間に連絡し続ける
  3. 実家や友人を脅す
  4. デリバリーや救急車などを呼ぶ
  5. SNSで滞納者の個人情報を公開する

以下では、悪質な闇金の手口について詳しく説明します。

1日に何回も電話をかける

期日までに借金を返済できなかった利用者に対して、闇金が最初に行う嫌がらせは電話による取立てです。1日に100回以上の電話をかけて、利用者に借金の返済を促します。

利用者が電話に出れば暴言や恫喝で脅して、心理的に追い込んでいくのが闇金の手口です。

深夜や早朝といった時間帯にも電話をかけてきて、滞納者に対して常にプレッシャーをかけます。

最近ではスマホを利用する人が多いため、外出中や仕事中でも闇金からの嫌がらせの電話から逃れることができません。

こうした取り立ての電話によって常に借金の存在を意識させることで、闇金は滞納者に返済させようとするのです。

勤務先の営業時間に連絡し続ける

闇金は融資前に利用者から勤務先の連絡先を聞き出しておき、滞納した時には会社にも嫌がらせをしてきます。

滞納者の勤務先に電話をかけてきて、上司や同僚などに闇金の利用を知らせることや、営業妨害を行うこともあります。

闇金を利用したことが勤務先に知られば、それまで築いてきた信頼や立場はなくなってしまうでしょう。

また、営業妨害が続けば勤務先の業務に差し障るため、借金を滞納したまま働き続けることは難しくなります。

実際に闇金の勤務先への嫌がらせの電話によって、退職を迫られた方も存在します。

仕事を失うことになれば、収入がなくなることで生活が立ち行かなくなるだけでなく、今後のキャリアや人生設計にも大きな損害となるでしょう。

実家を脅す

闇金は利用者の実家の連絡先を融資前に緊急連絡先などの名目で聞き出しておき、滞納した時に利用します。

実家を脅すことで、滞納者の両親や親族から代わりに取り立てるのです。

本来、闇金から貸し付けられたお金は不法原因給付の対象となり、法律上は返済する必要がありません。
また、連帯保証人でない限り、親とはいえ借金の弁済をする必要はありません。

しかし闇金による脅しに耐えられず、子どもの借金を肩代わりしてしまう親族は珍しくありません。

もし一度でも借金を支払ってしまうと、「この利用者の親(親族)は脅せばお金を払う」と思われて、闇金から実家に対して嫌がらせが続くようになるのです。

デリバリーや救急車などを呼ぶ

滞納者本人や周りに電話をかけても効果がなければ、闇金は滞納者の自宅に嫌がらせを行います。滞納者の自宅へピザなどのデリバリーを大量に発注することや救急車を呼ぶなどして、圧力をかけていくのです。

身に覚えのないデリバリーが届いた滞納者は注文を断らなければなりませんし、救急車にも間違いであることを説明しなければいけません。
また、説明して間違いであることを理解してもらえたとしても、デリバリーを頼まれたお店や救急車などの人々に対し、多大な迷惑をかけることになってしまいます。「自分の借金で周りに迷惑をかけている」と思うことは、精神的に大変苦痛です。

また、闇金によって救急車や葬儀屋が自宅に訪れれば、近隣から不審な目で見られるリスクもあります。
最終的には自宅に居づらくなってしまい、引越しを検討する滞納者は少なくないです。

SNSで滞納者の個人情報を公開する

最近では闇金が匿名のアカウントを作成して、SNSに滞納者の個人情報を公開するというケースもあります。

インターネット上にプライバシーが公開された場合、闇金以外の第三者から嫌がらせを受けるリスクがあります。

闇金の嫌がらせをやめさせる方法

違法な取立てや嫌がらせをすることで、利用者に返済を促すのが闇金の特徴です。既に嫌がらせを受けている人が闇金とのトラブルを解消するには、次のような方法があります。

  1. 警察に通報する
  2. 闇金に強い法律の専門家に相談する

以下では、それぞれの方法について説明します。

警察に通報する

闇金から電話で脅迫や暴言により脅された場合は、警察に被害を受けたことを通報しましょう。

現在はヤミ金融対策法があるため、警察も闇金被害についても対応してくれます。ただ、基本的に警察は民事不介入であり、闇金被害は一般的に民事扱いとなるため、警察に通報しても闇金に対して口頭で注意をする程度の対応となることが多く、必ず闇金の嫌がらせが止まるとは限りません。それどころか、警察に通報したことによって、闇金から報復される可能性すらあります。

実際に警察の介入後嫌がらせが酷くなり、状況が悪化してしまったケースもあるようです。

闇金に強い法律の専門家に相談する

闇金トラブルを確実に解消したいという場合は、法律の専門家に相談することをおすすめします。

一部の法律の専門家は、闇金問題解決のための交渉を依頼人に代わって行っています。専門家に交渉を任せることで、トラブルを早期に解消することが可能となります。

費用の相場は闇金1社あたり5万円程度であり、事務所によっては分割払いや後払いに対応している場合もあります。

今すぐ闇金の取立てや嫌がらせから逃れたいという方は、法律の専門家に相談すると良いでしょう。

闇金問題の相談先の選び方などについては、以下の記事で説明していますので、併せてご参照ください。

闇金の嫌がらせを長引かせない方法

警察や法律家が介入することで、法的措置によるリスクを嫌う闇金は取り立てや嫌がらせをやめます。

しかし、間違った対応により闇金の嫌がらせが長引いてしまう可能性もあります。

闇金による嫌がらせを長期化させないためには、次のようなポイントに注意が必要です。

  1. アフターフォローしてくれる専門家を選ぶ
  2. 闇金からの連絡をすべて無視する

それぞれのポイントについて簡単に解説します。

アフターフォローしてくれる専門家を選ぶ

専門家の中には闇金と1度交渉するだけで、その後のフォローを行わない方もいます。専門家の手前、その時は手を引いたように見えた闇金も、時間をおいて嫌がらせや取り立てを再開するケースもあります。

闇金とのトラブルを確実に解消するためには、アフターフォローを行っている専門家を選ぶことが重要です。

闇金からの連絡を絶つ

法律家や警察への相談によって闇金トラブルが解決した後、闇金からの連絡を絶つことが重要です。

「何を言われてもお金を支払わない」という姿勢を保つことで、闇金に諦めさせましょう。

逆に専門家が介入した後も連絡を取り続けていると、いつまでも嫌がらせが続く原因になります。着信拒否や番号の変更などを行い、闇金からの連絡をきっぱりと絶つようにしましょう。

まとめ

今回は、闇金は滞納者に嫌がらせを行うこと、闇金の嫌がらせの手口、闇金の嫌がらせをやめさせる方法、闇金の嫌がらせを長引かせない方法などについて説明しました。

闇金は利用者からできるだけ多くのお金を搾取するために、強引な取り立てや悪質な嫌がらせによって利用者を精神的に追いつめます。警察に相談しても闇金が摘発されることは少ないため、嫌がらせを止めさせることは難しいです。

確実に闇金とのトラブルを解消したい方は、闇金に強い法律の専門家に相談することをおすすめします。

我々ジェネシスWESTは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官が協力して、闇金トラブルに対応する司法書士事務所です。相談は無料で、着手金については後払い・分割払いにも対応しています。闇金業者からの嫌がらせでお困りの方は、一人で悩まずにぜひ我々へご相談ください。