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闇金から完済後にも請求が来た!督促を止める方法と解決方法

取り立て対策

過去に闇金からお金を借りたことがある場合、「完済までに大変な思いをした」と感じる人がほとんどでしょう。

闇金の金利は年利300%以上が当たり前で、完済させずに利息だけを半永久的に支払わせ続けることを目的にしているためです。

そのような闇金を完済したのですから、完済までには並々ならぬ努力があったことでしょう。

しかし、闇金との関係は借金を完済すれば終わりというわけではありません。残念ながら闇金から一度お金を借りてしまうと、完済後も請求が行われることがあります。

「完済したのに請求されるのはなぜ?」とお思いの方も多いでしょう。

闇金は「お金を返してもらうことが目的ではなく、利用者からお金を搾取することが目的」です。

このため、完済したにも関わらず適当な理由をつけて請求を行い、少しでもお金を払わせようと企図しているのです。

この記事では、闇金が完済後の督促を行う手口とその対処法を紹介していきます。完済後までも闇金のカモにされないよう、手口と対処法をしっかりと理解しましょう。

完済後の督促とは?

完済したはずの闇金から、ある時急に電話がかかってくることがあります。その理由は大抵がお金の請求です。

手口は様々ですが、ほとんどのケースで「返済されていない残金が残っている」「手数料が支払われていない」と闇金が主張してきます。

利用者本人には身に覚えがなくても、闇金は自信を持って督促を行い、闇金に対して債務が残っていることを認めさせようとするのです。

完済後にどのような督促が行われるのか、具体的に解説していきます。

残金が数千円残っていた

完済したはずの闇金から突然電話がかかってくることがあります。

「まだ残金が残っている」と言われ「あの時完済したはずだ」と答えると、「実は未払いの利息が5,000円だけ残っていた。時間が経って利息がついているから20万円払ってほしい」などと請求されることがあります。

たった数千円の未払いが、法外な利息を請求する闇金の手にかかれば、数十万円の債務に変身してしまうのです。

このようにして、闇金は完済したにも関わらず、「少額の未払金が残っていた」といちゃもんをつけ、利息を口実に数十万円単位の請求をしてくることがあります。

手数料が支払われていない

手数料などを名目に請求が行われることもあります。これは、完済後というよりも完済時に請求されることが多いようです。

闇金にとって、利用者は利息を払い続けてくれるカモです。このため利用者が「完済する」というと、違約金として数十万円の手数料を要求して完済させないことがあります。

また、完済後であっても「完済時に支払わなければならなかった手数料20万円がまだ払われていない。急いで払ってほしい」などと請求を行います。

要するに、完済後に請求を行う理由はなんでもいいと考えているのが闇金です。

適当な理由をつけて、以前カモにした顧客をもう一度カモにして搾取しようとするのが闇金の手口です。

このように、借りてもいないお金を借りたことにして返済を迫る手口を「カラ貸し」といい、過去の利用者に対して行われます。

闇金の目的はお金を搾取すること

闇金の目的は、利用者にお金を返済させることではなく、何かしら理由をつけて利用者から延々とお金を搾取し続けることです。

過去に闇金からお金を借りたことがある人は、一度は闇金のカモになった実績があるため絶好のターゲットといえます。

そのため、たとえ完済したとしても、闇金がカラ貸しを行う目的で請求を行ってくることが往々にしてあるのです。

過去の利用者は闇金にとって絶好のカモ

闇金は脅迫的な取立てによって、利用者に法外な利息を永久的に払わせ続けることをミッションにしています。

闇金にとっては、過去の利用者は「脅迫しやすい絶好のカモ」です。

「未払いの利息がある」「手数料をもらっていない」など適当に請求を行なって、相手が「そうですか。払います」と言えば、闇金にとってはお金を再び貸したことと同じになります。

実際にはお金を貸していないのに、法外な金利を設定して再び利息を払わせ続けようというのが、闇金が考える手口です。闇金の手口に乗ってはいけません。

適当な理由をつけてカラ貸しを行う

闇金にとっては理由など何でもいいのです。

「未払金があることが発覚した」「あの時は元金しか受け取っていない。手数料を受け取っていない」など、適当な理由をつけて相手がだまされれば、そこから態度は急変します。

「借りた金には利息をつけて返済しろ!」と強い態度に変わり、カモから利息を徴収します。

金融機関にとっては「貸したお金を返済してもらう」ことは最も重要ですが、闇金にとっては大して重要ではありません。

闇金にとって大切なのは、いかにカモから利息を搾取し続けられるかです。

最初の名目は「実際にお金を貸すこと」、完済後の名目は「債務が残っているよう見せかけること」という違いだけです。

闇金はとにかく相手を脅し、精神的に追いつめて金をむしりとります。そのため、脅しに弱い人は一度お金を闇金から借りてしまうと、完済後であってもターゲットにされます。

闇金からお金を一度借りてしまうと、その関係を断ち切るのは簡単ではありません。

闇金から完済後の督促を受けた時は無視でよい

闇金から完済後に督促を受けた場合の対応は、基本的に無視で構いません。実際にお金を借りていないのですから、闇金もそこまで強く督促してくることはありません。

この時に対応を間違えると、カモにされたり、執拗に請求が行われたりという結果になりますので、毅然とした態度で断ることを徹底してください。

身に覚えのない請求に乗ってはいけない

これは振り込め詐欺でも同じですが、身に覚えのない請求を支払ってはいけません。一度支払うとカモにされ続け、督促がエスカレートしてしまいます。

闇金からカラ貸しをされる人は、闇金のほかにも多数の借入金があることが多く、「どこの借金が残っていて、どこを完済したか、いくら残っているのか」などということが曖昧です。

闇金から「借金が残っている」と請求を受けて、残っていない自信がない場合でも、その場で「支払います」などと回答せず「確認する」と言って電話を一旦切りましょう。

見に覚えがない場合には、その場で「残っていません」と毅然とした態度で断るようにして下さい。

毅然とした態度で断らないとカモにされる

闇金に対しては、毅然とした態度で断らないと、カモにされる可能性が高くなります。

繰り返しになりますが、闇金の目的は「脅しに弱い人を脅迫して精神的に追い込み、利息を払わせ続けること」です。

そのため、「本当に払っていないなら、払わなければいけませんね。」「私も記憶が曖昧で」などの曖昧な態度では、その曖昧さにつけ込まれ、督促の電話が止まらなくなります。

カラ貸しの場合には、毅然とした態度で断ってしまえば、しつこく電話が来ることはありません。

そもそもお金を借りたという事実がないため、闇金が取立てを行うことには何も正当性がないからです。しつこくカラ貸しをすると、恐喝や詐欺になる可能性があります。

実際にお金を貸しているのであれば、民事不介入で警察は動きませんが、詐欺や恐喝の場合には刑事事件になるので、警察が動く可能性が高くなります。

闇金にとってもカラ貸しでの深入りはリスクが高いので、完済後の請求には「完済したものは払えません」と毅然と断れば、それ以上電話が来る可能性は低くなるでしょう。

カラ貸しに応じてしまうと

もしもカラ貸しに応じてしまうと、せっかく頑張って闇金を完済した意味がなくなってしまいます。

「借金がある」という前提で督促が行われ、返済できないと携帯・自宅・職場などあらゆる場所に昼夜を問わず督促が行われることになってしまいます。

カラ貸しに応じてしまった場合のリスクについて詳しく見ていきます。

再び執拗な督促が行われる

カラ貸しに応じてしまうと、再び闇金との間に「お金を貸した側」と「お金を借りた側」という関係が構築されてしまいます。

実際にお金を借りていなくても、この関係性が構築されてしまえば、以前と同じく早朝から深夜までの督促や会社への電話、子供へのつきまといなど、悪質な取立てが行われます。

せっかく闇金を完済して取立てから解放されたのに、カラ貸しに応じしまったため再び督促が始まり、家族や職場の人にも迷惑をかけることになるのです。

半永久的にカモにされる

闇金は未払いとされる金額に対しても金利を設定します。20万円の未払金があるとされ、そこに10日で1割の金利が適用されると、利払いだけで1か月6万円です。

高額な利息負担のために元金返済には手が回らなくなり、永遠に毎月6万円を返済していかなければならなくなります。

せっかく闇金を完済したにも関わらず、完済後の請求にだまされたことによって、再び闇金のカモになってしまうのです。

完済後の請求があった場合には毅然とした態度で断ることを徹底しましょう。

無視しても督促がある時は

闇金からの督促を無視しても督促をやめない場合は、引き続き無視で対応しましょう。「借りていないものは返せない」の一点張りで問題ありません。

闇金側も、お金を貸していないのに強硬な態度を取れば恐喝になる可能性もあるので、そこまで強気に出てくることはありません。

しかし、闇金から再三カラ貸しの督促を受けるのは気分のよいものではありませんし、トラウマになる人もいるかもしれません。

専門家に相談する

闇金に関する問題を自分一人で解決することが難しい場合は、専門家への相談をおすすめします。

相談することによって、専門家が闇金との交渉窓口になってくれるため、相談から数日で取立てが止まるケースが大半です。

また、完済後に請求を受けるほとんどのケースが、闇金が実体のない借金をでっちあげて督促を行うカラ貸しです。

カラ貸しは詐欺行為ですので、闇金と利用者との間に専門家が入ることによって、闇金の摘発リスクが高くなります。

そのため、ほとんどのケースで専門家が間に入ると闇金は逃げてしまい、その後取立てをしてくることもありません。

闇金から完済後の督促があった場合には、速やかに専門家へ相談することで解決できます。

警察は対応してくれないことが多い

闇金の言う通りにお金を払った後に、詐欺行為だと分かったのであれば、警察に相談することで対応してくれる場合があります。

被害届を出すことで警察が捜査してくれるケースもあるでしょう。

しかし、闇金に言われた通りに「自分には未払いの借金がある」と信じてしまっている人の場合は、警察に相談しても対応してくれるケースは少ないでしょう。

警察は民事不介入ですので、金銭トラブルに対しては「当人同士で話し合って下さい」というのが基本スタンスだからです。

完済後の請求が明確に詐欺だと分かるのであれば、最初からお金をはらうはずはありませんし、毅然と断ればそれ以上取立ては行われません。

つまり、完済後の請求に関しては、警察にできることは少ないため、警察に頼るよりも専門家に依頼した方がよいでしょう。

闇金問題は最初から専門家に相談した方がよい

カラ貸しは、過去に闇金から借金していた人をターゲットに行われることが多くなっています。

過去に闇金からお金を借りていた人が「どんな風に闇金との関係を切ったか」によっても完済の請求が行われるかどうかは異なります。

最初に闇金からお金を借りた時に専門家や警察が介入した人は、完済後の督促が行われる可能性は低くなります。

今後のことも考えれば、最初から闇金問題は専門家へ相談するのがよいでしょう。

独力で闇金問題を完全に解決することは不可能

闇金問題は自分で解決することが非常に困難です。

そもそも利息が高すぎて完済が難しいです。まとまったお金を用意して闇金に完済を申し出ても、カモを失うことを嫌う闇金は様々な理由をつけて完済を受け入れません。

そして完済できたとしても、適当な理由をつけて完済後の請求が行われることもあります。

このように、闇金と一度付き合いができてしまうと、自力で完全に闇金との付き合いを断ち切ることは非常に困難なのです。

専門家であれば、摘発を恐れる闇金の弱みを突いて闇金問題を解決できます。

闇金からお金を借りてしまった時には、自分の力で解決しようとせずに、早めに専門家へ相談するようにして下さい。

専門家が介入すると完済後の督促は行われにくい

闇金からお金を借りた時に、最初から専門家に相談して闇金問題を解決した人に対しては、完済後に闇金から請求がくる可能性が少なくなります。

以前、専門家に依頼して解決した人は、2回目も専門家に相談する可能性が高いため、闇金にとっては摘発される可能性が高くなるからです。

最初から専門家に闇金問題を解決してもらうことによって、闇金にとって「カモにすることが難しい人間」となることができます。

完済可能な金額を用意できたとしても、闇金問題は専門家に解決してもらった方が、後々のことまで考えれば安心です。

まとめ

闇金からの借金を完済したはずなのに、完済後にも請求を受けることがあります。

これは「カラ貸し」といって、闇金は過去の利用者に対して「未払いの利息がある」「手数料を受け取っていない」などの適当な言い訳をつけてお金を請求してくるのです。

カラ貸しは明確な詐欺行為ですので、無視するという対応方針で基本的には構いません。

ちょっとでも自信のない素振りを見せると、闇金につけ込まれ督促がエスカレートしてしまいます。

闇金のカラ貸しに騙されてしまった場合には、自分の力で解決しようとせずに専門家に相談しましょう。

摘発を恐れる闇金は、専門家の介入によって逃げる可能性も高いです。