ソフト闇金は違法か?ソフトではない実態と対処法を解説
信用情報に事故情報が記載されている・総量規制を超えた借入がある等の事情があり、正規の貸金業者から融資を受けることができない方でも、急に資金が必要になることもあるでしょう。
そんな時、「ブラックOK!」「即日融資」などと謳うソフト闇金の広告を目にしたら、つい連絡したくなってしまうかもしれません。
闇金には怖いイメージをお持ちの方でも、ソフトと頭につくだけで、従来の闇金とは違うような印象を抱いてしまいがちです。実際にソフト闇金のサイト上には、「無理な取り立てはしない」「提示している以上の金利や手数料は請求しない」などの記載があることが多いです。
しかし、ソフトと付いたところで、闇金は闇金です。本当に利用して大丈夫なのでしょうか?
この記事では、ソフト闇金業者の実態について解説すると同時に、ソフト闇金を利用した被害者の事例を紹介します。ソフト闇金とトラブルになった際の対処法についても説明しますので、参考にしてください。
目次
ソフト闇金が装うイメージを検証
ソフト闇金は、闇金だけど「優良」?
ソフト闇金の公式サイトを訪れたことがある方はいらっしゃるでしょうか。まるで大手金融業者の公式サイトと見紛うような、明るい色調で作られ内容も整然としています。中には貸金業者の登録番号が掲載されている場合すらあります。
ただし、この登録番号は偽りでしょう。貸金業者登録を受けている業者は、闇金ではないからです。
公式サイトには、「無理な取立てはしない」などと書かれている場合もあり、過去に闇金の酷い取立てに悩まされた経験がある方ほど、その言葉を信じたくなるかもしれません。
しかし、実際はソフト闇金でも、返済期日に遅延することや返済できなかった場合には、しつこい督促の電話や職場や家族への連絡が行われます。その点は、従来の闇金とまったく同じです。
ソフト闇金は、貸金業法の改正や、闇金=怖いものと社会に認識されたことから、商売がしにくくなった従来の闇金業者が誰でも気軽に手を出しやすいように、イメージ戦略として表からの見た目をソフトに変えただけのものに過ぎません。
ソフト闇金は、法外な金利だけど、悪質な闇金より「安心」?
ソフト闇金の公式サイト上には、「提示している利息や手数料以上の金額は請求しません」と書かれています。そのように書かれているとつい安心してしまいそうになりますが、提示されている利息や手数料は法外なものです。
さらに、ソフト闇金のサイトでは、この金利が違法であるということを、あえて明記しています。従来の闇金では、闇金であることを隠していましたから、その点は異なります。
その後「個人情報の管理を徹底しています。」という、まるで正規の金融業者のような謳い文句を見ると、いかにも信用できるような気がしてしまいます。
しかしこのように書かれていることは、本当なのでしょうか?
実際に利用した体験談には、返済が滞るとそれまでのソフトな対応から豹変し、闇金と同様の恐喝的な取立てをされたという事例が多くあります。つまり、ソフト闇金は、闇金と同じです。
そもそも違法な存在である闇金業者が、約束を守ってくれる保証はどこにもないのです。
ソフト闇金は、安心して申し込める?
従来の闇金業者は「ブラックOK」といい、正規の貸金業者からお金を借りることができない人でも、お金を借りることができるということを売りにしています。面倒な審査もほぼありません。ただし、正規の金融業者に比べると、金利は法外です。
一方ソフト闇金では、簡単な審査があることや申込める条件が設定されている場合もあります。審査があり、条件がある点が、従来の闇金とは違うと感じさせ、借りる人に安心感を与えます。
闇金では問われなかった「収入があるかどうか」「給料日や年金支給日に完済できるか」という事項もチェックされます。さらに、職場に在籍確認の電話がある場合もあります。
ただ、緊急時の連絡先として、職場や家族、友人の連絡先を書かされ、「返済が遅れたり、連絡がつかなくなった場合、そちらに連絡をする可能性があります」となっている点は、闇金とまったく同じです。
ソフト闇金の実態
「利息制限法」に抵触する、違法な高金利
ソフト闇金の言い分として、たとえ貸し付け条件の金利や手数料が違法であるとしても、あらかじめ利用者に違法であるということを明示し、理解した人にだけ貸付けているという点が、従来の違法であるということを隠していた悪質な闇金業者とは違うというものがあります。
しかしそうはいっても、ソフト闇金の貸付金利は、明らかに利息制限法を超えています。
利息制限法では、以下の通りに上限金利が定められています。
元本の金額が10万円未満の時の上限金利→年20%
元本の金額が10万円以上100万円未満の時の上限金利→年18%
元本の金額が100万円以上の時の上限金利→年15%
一方、ソフト闇金の一般的な金利は、以下の通りです。
A社:7日で借りた金額の20%→年960%
B社:10日で借りた金額の30%→年1080%
こうして見れば、一見同じ20%でも年利に換算するととんでもない金利になるということが一目瞭然です。これでは数万円借りただけでも、気が付いた時には数千万円になっていた、という事態になりかねません。
ソフト闇金の金利設定は到底完済できるようなものではない法外なものだということを、しっかり認識しておく必要があります。
「ヤミ金融対策法」が禁じる、返済できない場合の契約者以外への取立て
「ヤミ金融対策法」では、「勤務先等居宅以外への電話や訪問、第三者への弁済の要求」など、行ってはいけない取り立て行為について明記されています。
しかし、ソフト闇金も、闇金同様、返済期日に返済できない場合や、連絡が取れなくなった場合などには、職場や家族、友人に連絡がいきます。契約時に、「返済できない場合や、連絡が取れなくなった場合に必要」ということで、身内や友人の連絡先の提供が必須となっています。
「ソフト闇金の取立ては厳しくない」というような事実はあり得ません。
LINEでの連絡や返済先口座の変更
「優良」「安心・安全」を名乗っているソフト闇金ですが、従来の闇金業者よりむしろ手口は巧妙です。
闇金業者が使う連絡手段は、主に携帯電話です。警察の捜査や摘発から逃れるため、多くの場合は第三者名義の携帯電話が使われます。しかし、それで身元は隠せても、電話番号が知られていれば、法律家の専門家などからの要請などによって、警察に携帯電話を強制解約されてしまうリスクがあります。逮捕までは至りませんが、その都度、新しい他人名義の携帯電話を用意しなければいけないという手間とコストがかかります。
一方、公式サイトを使って集客を行うソフト闇金業者は、連絡にLINE等のSNSを使うことが多いようです。
LINE等のSNSアプリは電話番号を使わずに連絡が取れ、アカウントを削除してしまえば簡単に雲隠れできるため、警察の捜査や逮捕を回避する効果も高いです。
さらに、ソフト闇金業者は返済先の口座をこまめに変更します。これは、返済先口座から身元を特定されることを避けるためです。
ソフト闇金を実際に利用した人の体験談
インターネット上のQ&Aサイト等には、実際にソフト闇金を利用した方の体験談が多数投稿されています。その中から、いくつかの体験談をご紹介します。
金利がメチャクチャ高いです!(20代 男性)
「自分は、生活費のために40,000円だけソフト闇金に借りました。1週間で20%で借りました。利息として8000円を5回支払わなければなりませんでした。40,000円返済しなければ完済になりませんでした。完済の目途が立たないので、個人的に和解をしようと思いますが、できるでしょうか?」
こちらの相談に対し、回答者からは「弱音を見せず強気で対応しましょう」といったアドバイスを受けていました。
参照元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12165467092
契約時に提供した個人情報が心配(30代 男性)
「自分が借りたソフト闇金の公式サイトには、「個人情報の管理を徹底しています。」と書いてあったので、安心していました。しかし、契約するときになって、「返済ができなくなった場合や、あなたと連絡が取れなくなった場合のため」に、本名と住所と携帯番号と職場の名前と職場の住所、電話番号を書きました。闇金に個人情報を知られても別に何もないですよね?」
という質問者に対し、回答者からは「多少の嫌がらせをされるかも」、「返済遅延をしたら自宅だけでなく、職場にも電話がかかってくるかも」、「闇金など、いろいろな会社からDMが来るようになるかも」といった、ソフト闇金が「個人情報保護法」を守ることは期待しない方が良い、という意見が多く寄せられていました。
参照元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11177278751
軽い気持ちで15,000円借りただけなのに・・・(30代 女性)
「生活費が足りなくなり今週月曜日にネットからソフトヤミ金で一万五千円借り入れしたのですが、来週の月曜に8千円を支払う約束だったのですが、うまく金策がいかず払えそうもありません。 闇金から借金したのは初めてなのですが、会社に連絡などされますか? 業者とはラインでやり取りしているのですがもう退職したと嘘を言うと会社には連絡されないでしょうか? 解りにくい文章ですいませんが、回答お願いします。」
会社に知られることを恐れQ&Aサイトへ相談した質問者に対し、回答者は「現時点で会社まで連絡が来ることはないだろうが、嘘をつくのはばれたときのことを考えると良くない。払える金額のうちに金策をして手を切るように」、というアドバイスをしていました。
ソフト闇金業者の金利は闇金と同様に返済可能なものではありませんし、返済ができなくなれば取り立ては会社や家族、友人にまで及びます。
参照元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11182113236
ソフト闇金を利用してしまった時の対処法
ソフト闇金も従来の闇金と変わりなく、利用してはいけないということについて上述しました。では、もしソフト闇金を利用してトラブルに発展してしまった時は、どのように対処すれば良いのでしょうか。
返済しない
ソフト闇金を含め、闇金業者からの借金は、不法原因給付となるため元本すら法的に返済の義務はありません。
「借りたのだから返さなければ」、と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、返済すればするほど、闇金業者にとっての優良顧客、つまり「いいカモ」とみなされて、さらなる勧誘や押し貸しのターゲットにされかねません。また、闇金の背後には多くの場合、反社会的勢力が存在します。闇金にあなたが支払ったお金が、巡り巡って反社会的勢力の資金源になる可能性もありますので、闇金業者に返済することは絶対に止めましょう。
法律の専門家に相談する
法律上、返済の義務がないとはいえ、返済しなければ当然取り立てがやって来ます。返済を迫る闇金業者に「法律上返済の義務はないから返しません」といっても、当然通用するわけはありません。
無視して済めばそれでいいのですが、ソフト闇金業者から嫌がらせを受けることやトラブルに発展しそうな場合、法律の専門家に相談することをおすすめします。
餅は餅屋というように、違法業者には法律家で対抗するのが一番効果的です。自らの違法性を承知している闇金業者は、法律の専門家の介入を嫌います。実際に、依頼を受けたことを知らせる「受任通知書」を受け取った時点で、逮捕や罰金などの刑事罰を恐れ、手を引く業者も少なくありません。
ただし、闇金対応は法律の分野の中でも専門性が高く、難しいといわれます。そのため、闇金トラブルを相談する場合は、闇金対応実績が豊富なプロにするようにしましょう。
身の危険を感じる場合は警察へ
闇金問題は一般的に民事事件として扱われるため、警察に相談して解決する可能性は低いといわれています。
ただ、もし脅迫を受けている場合や、家まで闇金業者が訪ねてきて暴力行為を受けた場合など、身の危険を感じる場合は、警察に相談することをおすすめします。即時の逮捕に繋がらなかったとしても、付近のパトロールを強化してもらうこともできますし、万一さらなる被害を受けた際に相談しやすくなるでしょう。
まとめ
この記事では、ソフト闇金は利用しても大丈夫か、ソフト闇金の実態、ソフト闇金を実際に利用した人の体験談、ソフト闇金を利用してしまった時の対処法などについて説明しました。
健全そうな見た目の公式サイトや「ソフト」「優良」「安全」などといった言葉のイメージに騙されそうになりますが、完済できるはずがない法外な金利設定や、返済できなくなった場合の酷い取立て方法は、従来の闇金業者と何ら違いはありません。
もし今回ご紹介した体験談のように、ソフト闇金業者からの借り入れが返せなくなって困っているという場合は、放って置かずに早めに警察や消費者センター、法律の専門家等に相談するようにしてください。
すでに執拗な取り立て、嫌がらせを受けているという場合や、確実にソフト闇金業者とのトラブルを解決したいという場合は、闇金問題を得意とする法律の専門家へ相談することをおすすめします。
我々ジェネシスWESTは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官がタッグを組んで、利用者に代わってソフト闇金業者と交渉します。スピーディーに、秘密厳守で問題解決に当たります。利用者の方からも、「家族に気づかれずに、闇金トラブルを解決することができた」との声を多数いただいております。
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