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後払い現金化は闇金⁉問題点と対処法を解説

闇金の手口

新型コロナウィルス流行の影響もあり、昨今、生活資金不足に陥る方も少なくないでしょう。資金を調達しようと考えている方の中には、後払い現金化(ツケ払い現金化)を検討している方もいらっしゃるかもしれません。しかし、後払い現金化とは具体的にどのようなもので、利用して問題はないのでしょうか。

今回は、後払い現金化(ツケ払い現金化)とはどのようなものであるか、後払い現金化の主な利用者と問題点、後払い現金化は闇金であるか、後払い現金化のトラブル対処法などについて説明します。

後払い現金化(ツケ払い現金化)とは

後払い現金化(ツケ払い現金化)は、いくつかの異なる手段が存在します。以下では、後払い現金化の主な方法について説明します。

指定の商品を買わせ買い取る方法

業者の指定する商品を購入させ、購入価格の何割かで買い取るという方法があります。これは、クレジットカードのショッピング枠や後払いシステムを利用したものです。業者の指定する商品は、家電やブランド品の他、ギフト券などの換金性の高いものが主です。

キャッシュバック方法

キャッシュバック方法による後払い現金化方法は、指定の商品を購入することで数割程度の金額をキャッシュバックするという方法です。商品の代金は後から業者に支払います。
商品やサービスを契約することでキャッシュバックするキャンペーンなどは通常でも行われていますが、後払い現金化とそうではないキャッシュバックの大きな違いは、扱われる商品(主に商材やデジタル画像)自体に価値はなく、金銭のやり取りが目的となっているという点にあります。

レビュー投稿の謝礼方法

商品購入後、レビューを投稿することで謝礼をするという方法も行われています。商品のレビューを記入することで、謝礼を支払うというものです。これも通常でも行われるサービスですが、やはり商品に価値はなく、あくまで代金支払い前に謝礼を受け取ることを目的としています。

後払い現金化の主な利用者と問題点

前章で説明した通り、後払い現金化は、後から支払う金額の数割しか入手することができません。消費者金融やカードローンを利用した方が、得であることは誰にでもわかります。
それにもかかわらず、あえて後払い現金化を利用するのは、どのような方たちなので、後払い現金化にはどのような問題があるのでしょうか。

後払い現金化の主な利用者

後払い現金化を利用する方の多くは、以下のような事情から正規の金融機関から融資を得ることができない方であると考えられます。

  • 収入の3分の1以上の借入がある(総量規制オーバー)
  • 借金を滞納している・滞納したことがある等、信用情報に事故情報が記載されている(金融ブラック)

他にも、過去10年以内に任意整理や自己破産などをした場合も、信用情報に事故情報として残るため、新規の借入はできません。

こうした事情がある方以外にも、正規の貸金業者の利用ができない未成年や、家族に知られずに資金を調達したいという方、新型コロナウィルス流行の影響で収入が激減、もしくは職を失った方が、急遽資金を調達する必要に駆られて利用するといったケースもあるようです。

後払い現金化の問題点

①後から支払う金額が多い

前述したとおり、得ることができる金額に対し、後から支払う金額が大きい点が挙げられます。
商品の買い取りシステムの場合、ギフトカード類は90%以上で買い取られるケースもあるようですが、他の家電やゲーム機などは60~70%程度が相場となっています。キャッシュバック方式や謝礼方式の場合、業者によって差がありますが30~60%程度のようです。

②金利に直すと1000%を超えるケースも

買取りやキャッシュバックなどによって手にできる金額と、後日支払わなければいけない金額との差は、概ね50~70%程度であることが多いようですが、これは金利に直すと恐ろしく高利になります。

とあるキャッシュバック業者の例ですが、1万円のキャッシュバックに対し商品価格は2万円となっていました。この場合、返済期間までの期間を30日間として年利に換算すると1216.7%になります。法定金利の上限である年利15~20%はもちろん、闇金でよく言うトイチでも365%ですので、恐ろしく高利であることが分かります。

③支払いが困難になる可能性

このような高利で資金調達をした場合、当然、支払い時の負担は重くなることが推測できます。後払い現金化の支払いをしたことによって、その月の生活費が不足するといった可能性もあるでしょう。実際に、後払い現金化の利用が日常化していき、次第に支払いが困難になっていくケースもあるようです。

④支払えないと脅されるケースも

後払い現金化の利用には、身分証明書や勤務先の情報の提出を求められることが多いです。そのため、後払い現金化の業者に支払いができなくなった利用者の中には、「勤務先に連絡する」といった脅しをされたという事例も報告されています。

しかし、この取り立て方法は、「まるで闇金みたい」だと思われる方もいるのではないでしょうか。事実、後払い現金化は闇金の新たな手口なのではないかという指摘もあります。

3.後払い現金化は闇金?

前章では、後払い現金化の問題点と闇金の新たな手口である可能性について説明しました。以下では、後払い現金化は闇金であるかについて検証すると同時に、返済ができずに困っている方の体験談を紹介します。

闇金の新たな手口である可能性

闇金というと高利でお金を貸しつけて、強引に取り立てる違法な貸金業者のことをいいます。後払い現金化を扱うサイトなどの中には、どこにも金利や返済といった文言は記載されていません。後払い現金化では、あくまで買取りやキャッシュバック、レビューへの謝礼として支払いをし、後日商品の代金として支払いをしてもらうという形式を取ります。
そのため、貸金業法違反はしていないというのが業者の言い分なのでしょう。
しかし、その金利の法外さと、支払いができない人間に対して「勤務先に連絡を入れる」などと脅しをかけてくるというやり口から鑑みると、実態は闇金である可能性は高いといえます。

闇金業者は時代に合わせ、法律の隙間を突くように、様々な手口を編み出してきました。
例えば、リース業者、ファクタリング業者、質屋などです。

参考記事:家具リース金融とは?闇金の悪質な手口や逮捕事例、利用者の対処法

参考記事:給料ファクタリングは違法?悪質な手口や手数料・対策法を解説

参考記事:偽装質屋とは?業者の危険な手口や事例、トラブルを対処する方法

後払い現金化もまた、こうした新たな闇金の手口の一つであると考えられます。
闇金がこうした新たな手口を次々と考えだす理由は、近年、闇金業者に対する取り締まりが厳しくなっているため、法規制が間に合っていない法の隙間を突くことで、警察に捕まることを防ぐ目的からでしょう。

返済ができず困っている方の体験談

2021年頃、後払い現金化を利用したが支払いができずに困っているという方の体験談が、大手Q&Aサイトに掲載されていましたのでご紹介します。

体験者は元々任意整理をしており、任意整理のための費用もあり家に入れる資金を作るために後払い現金化を利用したそうです。しかし、金利があまりにも高いため、支払いができなくなり困っているということです。
家族には利用を話していないため、知られたくないけれど、このまま支払いができないと連絡がきてバレてしまうではないか、また連絡先には職場の電話番号も書いてしまったため、支払えないと職場にも連絡が来るかもしれないと不安だとのことでした。

この投稿に対し、回答者からは「家族に打ち明けた方が良い」「違法である可能性が高いので法律の専門家に相談するといい」といったアドバイスが寄せられていました。

この方のように、資金が必要で後払い現金化を利用したものの、支払日に資金が調達できないといったケースは珍しくないと考えられます。

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13238227328?__ysp=5b6M5omV44GE54%2B%2B6YeR5YyW

後払い現金化のトラブル対処法

後払い現金化を利用したものの、支払えなくなってしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。後払い現金化のトラブルに対しては、以下の方法で対処することをおすすめします。

国民生活センターに相談する

国民生活センター(消費者センター)は、商品やサービスなど消費生活全般の苦情や相談を受け付けている機関です。
全国共通の局番なし188の消費者ホットラインですぐに相談することが可能です。専門の相談員から、適切な対処方法などのアドバイスを受けることができます。

参考サイト:国民生活センター

法律の専門家に相談する

後払い現金化については、かねてから違法性が指摘されています。そのため、支払いができない場合は、法律の専門家に相談することで解決できる可能性が高いです。
後払い現金化の業者=闇金業者であると考えられるため、後払い現金化のトラブルの相談の際は、闇金対応を得意とした法律家を選ぶことをおすすめします。

まとめ

今回は、後払い現金化(ツケ払い現金化)とはどのようなものであるか、後払い現金化の主な利用者と問題点、後払い現金化は闇金であるか、後払い現金化のトラブル対処法などについて説明しました。

後払い現金化の被害相談は、2020年から続く新型コロナウィルスの流行の元、急増しているといわれています。貸付という形を取らず金利の表記もないため、目先のお金欲しさから、深く考えずに利用してしまう方もいらっしゃるのかもしれません。しかし、金利に換算すれば後払い現金化もまた闇金と同じですので、利用しないようにしましょう。
すでに利用してしまい、支払いが難しくなった場合は、闇金対応に強い法律の専門家に相談することをおすすめします。

我々ジェネシスWESTは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官がタッグを組んで、闇金トラブルを解決する司法書士事務所です。相談料は無料で、着手金については後払いや分割払いにも対応しております。後払い現金化利用のトラブルでお困りの方は、一人で悩まずにぜひお気軽にご相談ください。