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貸金業法に違反する闇金業者の問題点と避ける方法

闇金の手口

個人や事業者に対して金銭の貸付けを行う貸金業者は、貸金業法という法律を守る義務があります。しかし、貸金業登録を受けずに違法に貸金業を営む闇金業者は、貸金業法を守ることはありません。

今回は、貸金業法の概要を簡単に説明すると同時に、闇金業者が貸金業法に違反している項目とそのことによる問題点について説明します。貸金業法を守らない闇金業者を避ける方法についても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

貸金業法の概要

貸金業を営む際には、貸金業法を守らねばなりません。では、その貸金業法とは具体的にどのような事項が定められた法律なのでしょうか。以下では、貸金業法の概要について簡単に説明します。

貸金業法の目的

貸金業法は、貸金業の登録制度を実施し必要な規制を定めることにより、事業者の適正な運営を確保し資金需要者等の利益の保護と国民経済を適切に保つことを目的として、1983年5月13日公布、同年11月1日に施行された法律です。

旧称は「貸金業の規制等に関する法律」でしたが、2007年12月19日の改正により「貸金業法」と改名されました。この同時期に、貸金業法は大幅に改正されました。

2006年(平成15年)の改正内容

法外な金利や強引な取り立てを行う違法な闇金業者や、返済できないほどの借金を抱えてしまう多重債務者の問題が深刻化するのを受け、2006年12月に貸金業法は抜本的に改正されました。その際に改められた主な内容は以下の通りです。

総量規制

過度な借り入れを防ぐため、借入の総額を年収の3分の1までに制限する

上限金利の引き下げ

出資法の上限金利を従来の29.2%から、利息制限法によって定められている上限金利の15~20%まで引き下げることで、グレーゾーン金利を撤廃しました。

取立行為規制

夜間に加えて、日中においても執拗な取り立て行為を規制する等、従来の禁止行為の類型へ項目が追加されました。

参入条件の厳格化

貸金業者の適正化を図るため、貸金業への参入条件が以下の通り厳格化されました。

  • 登録時に必要とされる純資産額を5000万円まで引き上げる
  • 登録拒否事由の追加
  • 貸金業務取扱主任者の資格試験の導入と、一定数の有資格者の配置の義務付け
ヤミ金融対策の強化

借り手の保護と闇金を撲滅するため、「著しく高い金利での貸付」「無登録業者」に対する罰則が強化されました。

信用情報機関制度の創設

総量規制の実施に伴い、貸金業者が借り手の総借入額を把握する必要があります。そのために、指定信用情報機関制度が新設されました。これにより、信用情報機関に貸付け情報の全てが登録され、貸金業者は貸付の際にこれを利用することが義務化されました。

こうした法改正は、段階を踏んで2006年2月の公布から約3年半後、2010年6月までに完全施行されました。

銀行は貸金業法の対象外

銀行も様々な形で融資を行っていますので意外に思われるかもしれませんが、銀行は貸金業法の対象外となります。銀行の業務内容は、銀行法という別の法律で定められています。
そのため銀行のカードローン等は現在、貸金業法の総量規制の対象外です。しかし、近年自己破産者の増加などが問題となってきたため、銀行も貸金業法の総量規制に準ずる契約を行う等、自主規制をしているケースもあります。

闇金が貸金業法に違反している項目と問題点

貸金業法の概要について前章で説明しましたが、では闇金業者は具体的に貸金業法のどの項目に違反しており、何が問題なのでしょうか。以下では、闇金業者が貸金業法に違反している項目と問題点について説明します。

貸金業登録を受けていない

闇金業者と正規の貸金業者を見分ける一番のポイントは、貸金業登録を受けているかいないかにあります。貸金業法では、貸金業を営むにあたり、財務局もしくは自治体の知事から登録を受ける必要があると定められています。

闇金業者とは、主にこの登録を受けずに貸金業を営む業者のことを指します。ただし、貸金業登録を受けた業者の中にも、貸金業法違反を行う悪質な業者は存在し、そういった業者のことも闇金業者と呼ぶこともあるため、登録の有無だけで判断することはできません。

貸金業登録と闇金業者の関係については、以下の記事で詳しく説明していますので、ご興味のある方はぜひご参照ください。

参考記事:無登録貸金業者は闇金?確認方法と対処方法を解説

上限金利を超えた高利

現在、金融業者が課せる上限金利は年利15~20%に制限されています。しかし、闇金業者はそのルールを守ることなく、トイチ(10日で1割)やトサン(10日で3割)といった法外な金利を設定しています
10日で1割や10日で3割という言い方では分かりにくいかもしれませんが、年利に直すとトイチが365%、トサンでは1095%となると説明すれば、この金利がいかに法外なものか一目瞭然でしょう。しかも、闇金業者の利息計算は複利(利息に利息が付く)で算出されるため、もし延滞することなどがあれば、瞬く間に恐ろしい額に膨れ上がることになるのです。

総量規制の確認を行わない

闇金業者の広告や公式サイトには、「ブラックOK」「無審査」などと言う謳い文句が掲げられています。
前述の貸金業法の改正により、収入の3分の1以上の借入ができなくなったため、正規の貸金業者から融資を断られるようになった方も存在します。闇金業者は、こうした正規の貸金業者の審査に通らない人間をターゲットにしている節があります。

しかし、総量規制は収入と借入のバランスを適正に保つことで、消費者の健全な経済生活を保護する目的で定められている規則ですので、これを無視した貸付をすることは問題といえます。そもそも総量規制に引っかかるような方は、すでに多重債務に陥っていることが予測されます。そうした方が、ただでさえ返済が難しいような高金利の闇金に手を出せば、遠からず返済不能になることは火を見るより明らかでしょう。

取り立て方法のルール違反

貸金業法では、取立に際して以下のような行為は正当な理由がない場合、禁止されています。

  • 午後9時~午前8時の間に債務者へ連絡すること
  • 債務者の勤務先へ連絡を入れること
  • 債務者以外の家族などに対し取り立てること
  • はり紙など、債務者の借入の事実や私生活などを債務者以外の部外者に知らせること

しかし、闇金業者は取り立ての際、こうした禁止行為を躊躇なく行います。むしろ、上記の行為こそが闇金業者の取立てにおいてはスタンダードといえるかもしれません。さらに、頼んでもいない宅配ピザを大量に注文することや、タクシーや救急車を呼ぶなどの嫌がらせをしてくることもあります。

上述した通り、貸金業法は消費者を悪質な業者から保護することを目的とした法律です。貸金業法を守らない闇金業者を利用することは、大変リスキーな行為ですので絶対に止めましょう。

貸金業法を守らない闇金を避ける方法

最近の闇金業者の手口は巧妙になっているため、闇金と気付かずに利用してしまうというケースも増えています。闇金業者を避けるには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。以下では、貸金業法を守らない闇金業者を避ける方法について説明します。

貸し付け条件を確認する

貸金業者を選ぶ際は、広告やサイトに記載してある貸し付け条件に不審な点がないか確認しましょう。

  • 金利は適正であるか
  • 審査や条件についての記載があるか

記載されている金利が年15%~20%を超えている場合や、年利ではなく月利や日利(×日で×%等)と表記されている場合は闇金業者と思われます。また、「無審査」「ブラックOK」「他で断られた方OK」などの謳い文句がある場合も、闇金業者でしょう。

所在地・連絡先を確認する

貸金業登録を受けるには、事業所の住所と固定電話が必要となります。そのため登録業者であれば、事業所の住所と固定電話番号があります。
もし広告や公式サイトの問い合わせ先に、携帯電話やフォームメール、LINEなどのSNSしか見当たらない場合は、闇金業者の可能性が高いでしょう。

貸金業登録を確認する

正規の貸金業者は、広告や公式サイトに貸金業登録番号を載せています。見当たらない場合は、闇金業者の可能性があります。
ただし、悪質な闇金業者の場合は、登録番号に見せかけたでたらめな番号を載せていることや、実在する貸金業者の登録番号を勝手に掲げていることがあります。そのため、貸金業番号が載っていた場合でも、それだけで信用せずに裏付けを取るようにしましょう。登録業者の確認は、金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで検索することができます。貸金業登録番号の確認方法や検索方法は、以下の記事で詳しく紹介していますので是非ご参照ください。

参考記事:闇金の被害に遭わないための検索方法と見分け方

契約前に詳細を確認する

正式に契約を結ぶ前に、内容をしっかりと確認するようにしましょう。規約などは小さい字で書かれていますので、全て読むことを億劫に思われるかもしれませんが、きちんと熟読しましょう。不審な点があれば問い合わせを行い、納得がいく回答が得られなければ考え直した方が良いでしょう。

お金を借りる時は、焦りや希望的観測から大丈夫だろうと甘く考えてしまいがちです。しかし、借金は一つ間違えると人生を変えてしまいかねない重大問題ですので、お金を借りる際は焦らずに冷静に判断するようにしましょう

まとめ

今回は、貸金業法の概要、闇金業者が貸金業法に違反している項目とそのことによる問題点、貸金業法を守らない闇金業者を避ける方法などについて説明しました。

貸金業法は、貸金業者の適正な運営を確保すると同時に、消費者の利益と健全な経済活動を守るために定められたルールです。この規則を守らない闇金業者を利用することは、大変危険な行為ですので絶対に止めましょう。
万一利用してしまった場合は、早めに闇金問題に強い法律の専門家に相談することをおすすめします。

我々ジェネシスは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官がタッグを組んで、利用者に代わって闇金業者と交渉を行う司法書士事務所です。相談は無料で、着手金については後払い・分割払いにも対応しています。24時間・年中無休で受付しておりますので、闇金業者とのトラブルでお困りの方は、一人で悩まずにぜひジェネシスへご相談ください。