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悪質ファクタリング会社はどのような特徴があるか?悪徳業者を見破る方法

闇金の手口

近年金融業界で闇金と並行して社会問題になりつつある事柄として、悪質ファクタリングというものがあります。

ファクタリングそのものは違法ではなく、最近では経済産業省が積極的に周知している効果的なビジネス手段です。しかしながら半分詐欺のようなサービス内容・不当な請求行為などといった、悪質なファクタリング会社も存在するのです。

そこで今回はこの悪質ファクタリングにつきまして、ファクタリングそのもの・悪質ファクタリング会社の特徴などにも触れながら解説致します。

ファクタリングとは?

ファクタリング

ファクタリングとは企業が保有する売掛金や受取手形などを、業者へ売却することによって売掛金を早めに現金化する手法のことです。下記のシステムになります。

ファクタリング会社は企業から手数料の受け取り・売却額の支払い、後日ファクタリング業者が売掛金の回収を行うという仕組みになっています。

例えば手形による取引では、売掛金回収のために期日まで待つ必要があります。銀行融資では担保の準備・融資申請のための計画書作成で時間を要し、さらに審査などで時間がかかります。このような時間や手間暇を要する段取りに比べ、ファクタリングは手数料が生じますが、売掛金を現金化してキャッシュフローのスムーズな改善が見込まれます。

2社間ファクタリング:売掛金の保持会社(自社)とファクタリング会社の2社で契約がなされます。
3社間ファクタリング:売掛金の保持会社(自社)・取引先・ファクタリング会社の3社で契約がなされます。

ファクタリングの利用に向くケース

  • 銀行融資の可決が難しそう
  • 売掛金の入金より早くお金が必要
  • 銀行や関係先などに内密で資金調達したい

ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングのメリット

  • 売掛金を早めに資金化できる
  • 売掛先が倒産しても、回収リスクが低い(皆無に近い)

ファクタリングのデメリット

  • 資金化できる額の範囲が、売掛債権の金額範囲内に限られる
  • ファクタリング会社への手数料が生じる

ファクタリングの手数料・諸費用・必要書類

ファクタリングの手数料・諸費用
  • ファクタリング会社手数料
    2社間の場合:10%~30%程度(買取売掛金額に対して)
    3社間の場合:1%~5%程度(買取売掛金額に対して)
  • 登記費用:80,000円程度~100,000円程度
  • 紹介料:30,000円程度
  • 印紙代など:20,000円程度

印紙代等明細

  • 債権譲渡契約書印紙代:200円(100万円以下)・400円(200万円以下)・1,000円(500万円)
  • 登録免許税(債権譲渡登記):7,500円
  • 登録免許税(抹消登記):1,000円
  • 登記事項証明書交付:500円
  • 振込手数料:100円~864円
  • 他事務手続き費用・交通費など
ファクタリングの必要書類
  • 法人登記簿謄本:600円
  • 法人代表者登記印鑑証明書:450円
  • 納税証明書:200円~400円など

悪質ファクタリング会社の特徴

以下の特徴に当てはまる場合は、注意した方が良いといえます。

ファクタリング会社の電話があやしい

まずファクタリング会社の所有する電話が、固定電話なのか携帯電話なのかという点です。そして固定電話が記載されているにもかかわらず、担当者からいつも携帯電話で連絡してくる場合は注意した方がよいです。当該の会社に何らかの違法性などがあり、固定電話を設置できない可能性があります。

面談審査の場所が不可解

「本日は諸事情により」などといった口実によりオフィスではなく、例えば喫茶店などで面談審査を行うファクタリング会社はあやしいです。様々な機密事項が話し合われる面談審査を、どのような形(手法)で漏れるかわからない外部の場所で行うというのはどうかといえます。

見積の妥当性がおかしい

見積において下記事項が当てはまる所はあやしいです。

  • 見積の額が大まかすぎる
  • 見積もりの額に不明瞭な点がある
  • 見積もりの作成に不自然に時間がかかる

ファクタリング手数料が高い

ファクタリング手数料が相場と照らし合わせて著しく高い場合です(一般的には10%~30%程度、1%~10%程度の場合もあります)。

契約書についていい加減

ファクタリングに関わらずビジネス一般において、契約書をないがしろにすると信用を損なうきっかけになり得ます。細かい文言についてももちろんですが、契約書を作成しない・控えを渡さないといった所は特に要注意です。

書類や審査の厳密性が低い

先程ファクタリングには、複数書類が必要な旨は記しました。しかしながらこれらの書類を厳密に要求してこない・書類に精通できていないようなやり取りがあるといった所は、たとえ悪質でないにしてもその力量には疑問がもたれます。

ファクタリング業務の実績に欠ける

今までのファクタリング業務について尋ねた際「こういった案件がありこのような複雑なシーンがありましたが、このように対応(対処)致しました」と、様々な実績例を挙げることができないところです。

ファクタリング会社の実態に矛盾・食い違いなどがある

社名・代表者氏名・資本金・主要取引先などといった会社概要に嘘などがあれば、もはやファクタリング以前に一企業としてあやしいです。

入金先が不自然

ファクタリング会社の入金先名義が、ファクタリング会社(法人口座)とは異なる社名・個人名義などの場合もあやしい可能性があります。仮に闇金の場合は、一般的に法人口座が作れません。

不自然な融資話を持ち掛けてくる

一般的に売掛金についての話(段取り)が完結すれば、契約(取引)は完了です。にもかかわらず、不自然に・不必要に何かの融資話をもってこよう・誘おうとするところはあやしいです。

不当な追加費用を要求する

契約書などで定められた費用以外の追加費用を、不当に要求してきたら高い可能性であやしいです。

悪質ファクタリングの手口

格安手数料で広告

急ぎの場合で取引先への通知をしない2社間ファクタリングの場合、手数料が10%~30%というように高くなる傾向があります。このような相場にも関わらず、広告では「うちは5%で承ります」というように、他社より大きくお得である文言を打ち出すのです。ファクタリング利用になれておらず、かつ極力手数料を抑えたい会社がターゲットとされます。

審査の結果手数料の増額を要求

数十分~1時間程度かけて、審査をしたふりをします(実際大した審査はしていません)(ブラックリストに載っていないか程度はチェックする所もあるようです)。この結果下記のような口実をつけて、手数料の増額を要求するのです。

  • 初回取引によりまだ大きな信用関係がない
  • 売掛先の信用度が高くない
  • 即日振込にします

冷静になって考えれば、あやしそうな気がします。しかしながらビジネス経験があまり多くはなく資金調達のために切羽詰まっている方は、「即日振込ならしょうがないか」と話に乗る場合があり得るというわけです。

実際の入金額が著しく安い(半分以下の場合も)

実際の入金額を確認すると著しく安く、問い合わせると「申し伝え忘れていましたが、手付金・保証料なども頂戴します」といった不当な言い分をしてくるのです。

逮捕例と司法側の措置

逮捕例

2017年大阪府警によって、ある会社の代表ら8人が逮捕されるという事件がありました。逮捕容疑は貸金業法違反です。当該の会社はファクタリングサービスを提供するとみせながら、実際は売掛金を担保にした法外な高利での融資行為を行っていたというものです。また、当該の会社は貸金業登録を行っていませんでした。

司法側の措置

司法側の措置として特徴的なのが、ファクタリングであるにもかかわらず貸金業法違反として刑事裁判が適用されていることです。そして他の件では、ファクタリングに利息制限法が適用された民事裁判のケースがあります。

利息制限法:貸金の利息に関して定められた法律

困った時の対処法

弁護士に相談

ファクタリングで困ったら、まずは弁護士に相談するのが大切です。複数のファクタリング会社で迷っている・契約条件にファクタリング会社が不自然かつ不可解な条件を提示してきた、といったようなときにも契約前に書類などを伴って弁護士の方へ相談するのがおすすめといえます。

相談先の選び方

相談先の弁護士を選ぶポイントとして、ファクタリングの案件取り扱い実績が多い所です。ホームページか何かの対応分野に「ファクタリング」と記載されてあるのが、目印といえます。

対応エリアが広い

ファクタリングを扱っている弁護士の方が、都市部に集中している傾向があります。地方から利用する場合は、全国対応の弁護士を選ぶのがおすすめといえます。ファクタリング実績の少ない近くの弁護士の方より、多少距離はあっても実績の多い専門家の方を選ぶとします。こうなると、第一印象で相手を圧倒でき交渉そのものを優位に進められる可能性もあります。

司法書士の方も大丈夫ですか?

ファクタリング額が100万円以下の場合、司法書士の方にお願いしようと考える方もいらっしゃいます。しかしながら話が訴訟へと発展すれば、司法書士の方では対応しきれない場合も想定されます。二度手間を避けたい・要領よく解決したいといった場合には、実績のある弁護士の方へ頼むのがおすすめといえます。

専門家へ相談・依頼する時の注意点

情報管理能力が高いか否か

契約後にここは実は悪質ファクタリング会社(半分闇金のような会社)ではないかと、あやしい部分があるとします。切羽詰まった時でも、全く知らない法律事務所(実績がどれほどが分からない)へいきなり相談するのは要注意です。全く知らない法律事務所(守秘義務管理能力が低い可能性もあります)へ相談したことが、ファクタリング会社・売掛先へ知れたとします。

こうなったらファクタリング会社(本当は正当な会社の可能性もあります)が「うちをそういう風に思いましたか」と認識し、関係性に傷がつく可能性があります。

専門家の経営事情

相談先の法律事務所が経営に困っていて、なるべく短期間でそれなりのお金が必要という事務所であるとします。良心的でない法律事務所であった場合「着手金がいくら・諸々手数料がいくら」と一方的に提示してきて、向こうのペースでのみ段取りを進めていく可能性があります。

結局法律事務所が、正当とは言い難い報酬を得たのみ(プラスの結果を得たのは法律事務所だけ)という結果さえあり得ます。このような法律事務所は避けておきたいです。

ファクタリングに詳しく信頼できる法律事務所は「今御社はこういう状況で、こういったプロセスでこういうような話にもっていこうと考えております」といったような、戦略説明を丁寧にゆっくりとしてくるのではないでしょうか。

まとめ

以上悪質ファクタリングについて述べてきました。特に重要な点としては、ファクタリングの説明・悪質ファクタリング会社の特徴・悪質ファクタリングの手口ということではないでしょうか。

ファクタリングそのものをまずはしっかりと理解し、できれば信頼出来て実績のある法律家・ファクタリング会社へ相談しながら効果的にファクタリングを利用なさってください。