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闇金からの借金は過払い金請求可能?返還される見込みと相談先について

相談・解決

テレビCMなどで「過去の借入で過払い金が発生しているかもしれません」とか「Aさんは過払い金請求で100万円以上を取り戻しました」などと目にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

過去に闇金からお金を借りたことがある人であれば、「自分も過払い金で数百万円取り戻せるかも」と考えてしまうかもしれません。

しかし、テレビCMなどでおなじみの過払い金の広告は、基本的に合法の消費者金融を前提としており、闇金は違法業者です。

闇金の利息は法外ですので、過払い金が発生しているはずです。闇金から過払い金を取り返すことはできないのでしょうか?

本記事では、闇金と過払い金の関係と、闇金から過払い金を取り返すことができるかどうかについて解説します。

過払い金とは?

まずは過払い金とはどのようなものかについて解説します。

過払い金とは、法律の隙間を縫ったグレーゾーンの金利で計算された利息のことをいいます。闇金でなくても2000年代初頭に消費者金融からお金を借りていた人に関しては、過払い金が生じている可能性があります。

しかし、過払い金は請求すれば必ず満額戻ってくるものではありません。以下では、グレーゾーン金利による過払い金の概要について詳しく解説していきます。

過払い金とはグレーゾーンの金利で借入・支払をした分の利息

2006年に行われた貸金業法改正以前には、法律には2つの金利がありました。それが利息制限法と出資法です。

どちらもお金を貸す際の上限として国が定めた金利ですが、両者の上限金利は以下のように異なっていました。

利息制限法の上限金利

  • 10万円未満 20.0%
  • 10万円以上100万円未満 18.0%
  • 100万円以上 15.0%

出資法の上限金利 29.2%

このように、貸金業法改正前には、法律で定められた金利の上限は2種類存在する状態となっていました。

消費者金融各社は、より多くの利息収入が得られる出資法の上限金利を法定上限金利と意図的に解釈し、貸金業法改正以前は29.2%の金利を上限として融資を行っていました。

利息制限法の上限金利を上回るものの、出資法の上限金利以下である29.2%以下の金利は、白でも黒でもないまさに法律のグレーゾーンであることから、グレーゾーン金利という名称で呼ばれています。

このグレーゾーンの金利設定の元で支払った利息を過払い金と言います。

登録貸金業者からは過払い金を取り返すことが可能

貸金業法改正によって出資法の上限金利は撤廃され、お金を貸す際の上限金利は利息制限法に統一されました。

そのため、過去に支払った過払い金に関しては、債権者に請求すれば払いすぎた利息として取り戻すことが可能となりました。これがテレビCMでもおなじみの過払い金返還請求になります。

冒頭で述べたように、消費者金融などの登録貸金業者からであれば、返還請求を行うことによって過払い金は取り戻すことができます。

完済日から10年以内であれば請求可能

ただし、過払い金請求には完済日から10年という時効が存在します。過去にグレーゾーン金利で借金をしており、過払い金を取り戻したい方は、完済日から10年以内に過払い金の請求を行う必要があります。

「過払い金の支払があるかもしれない」という自覚がある方は、完済日から10年が経過するまでに過払い金請求を行うようにしてください。

過払い金は消費者金融との交渉!専門家に相談した方が多く戻ってくる

過払い金は請求すれば全額が戻ってくると考えている人が多いようです。しかし、過払い金は請求しても必ず満額戻ってくるわけではなく、むしろ満額戻ってくることはほとんどありません。

過払い金の交渉では、消費者金融に返還を請求すると、消費者金融が「では過払い金の〇〇%の返金ではいかがでしょう」という提案をしてきます。

この提案を受け入れられれば和解して、過払い金の返還を受けることになります。

つまり、過払い金の金額は交渉によって決まるので、満額取り戻そうとしたら裁判をするしかありません。

そして、過払い金の請求が交渉である以上、交渉のプロである法律の専門家に依頼した方が返金される金額は大きくなります。

また、登録業者であっても闇金に近いようなグレーゾーンで営業していた中小の消費者金融に対して、個人が過払い金の請求を行ったとしてもまず相手にはされないでしょう。

テレビCMでも盛んに伝えられているように、過払い金の請求は自分で行うのではなく、専門家に依頼した方が返還される金額も増え、中小の消費者金融も交渉に応じてくれる可能性も高くなるため、プロに依頼することをおすすめします。

闇金の借金に過払い金は発生しているか

闇金からお金を借りた場合、過払い金が発生しているかと言えば、答えは間違いなく「yes」と言えます。

闇金の金利は利息制限法も出資法の上限金利も逸脱した超高金利で、この超高金利を設定したいがために闇金は貸金業者としての登録をしていないのです。

闇金の金利がどの程度なのか詳しく見ていきましょう。

闇金の金利

闇金の金利は10日で1割のトイチと呼ばれる金利に設定されるのが昔から基本です。10日で1割の金利を具体的に表すと1か月で30%、1年間では360%もの金利に達します。

また、最近ではトイチでも低い方で、10日で3割、年間1,080%という超高金利が設定されることもあり、とにかく闇金の金利は高くなっています。

もちろん、これらの金利は利息制限法にも出資法にも反した金利ですので、闇金は法定上限金利以上の違法金利で貸付をしていることは間違いありません。

法律的には過払い金は発生している

闇金の金利は利息制限法を超える超高金利です。

闇金への返済経験があるなら、返済の際に利息制限法を超える金利で計算された利息を支払っていることから、闇金からの借入金には過払い金が発生しています。

また、過去に闇金からお金を借りていた人は、過払い金として数百万円もの高額の利息を支払っていた可能性が非常に大きいでしょう。闇金に対して支払う利息は一般的に膨大になるのです。

闇金には利息どころか元金も返済する必要なし

前述したように、闇金の金利設定は違法な超高金利です。そもそも闇金は国や都道府県に登録もしていないのにお金を貸しています。

このため闇金がお金を貸し付けるという行為自体が違法行為です。さらに違法金利でお金を貸し付けている違法だらけの貸付業者ですので、闇金には利息はおろか元金さえ返済する必要はないのです。

ただし、闇金もこのような事情はわかっているので、脅迫という手段によって無理やりお金を払わせようとしてきます。

お金を貸し付けるには登録貸金業者としての登録が必要

そもそも、銀行でもない民間企業がお金を貸すことを生業にしようとした場合には、貸金業者としての登録が必要になります。

貸金業者としての登録を国や都道府県に行うためには、純資産5,000万円以上、役員の貸金業者への勤務経験3年以上などの厳しい基準をクリアした上で、国の厳密な審査を通過して、初めて登録貸金業者として業務を行うことができます。

そして実際にお金を貸し付けるのであれば、利息制限法という法律を遵守した上で融資を行わなければなりません。

闇金は無登録の違法業者!お金を貸すこと自体が違法行為

闇金は国の審査を受けて貸金業者として登録を行うという手続きを踏まずに、無登録で営業をしています。そのため、お金を貸すことには何も正当性がありません。

ポイントは、闇金が設定している超高金利も違法なものですが、たとえ利息制限法を守った金利で貸し付けていたとしても、登録をしていない業者がお金を貸し付けることそのものが違法行為なのです。

闇金がなぜ貸金業者としての登録をしていないのかといえば、「登録をしてしまったら、利息制限法の金利を守って融資をしなければならないから」です。

つまり、最初から闇金は法律で定められた金利を守る気はないのです。違法な高金利でお金を貸し付けて暴利をむさぼるために、あえて違法行為である無登録営業をしているのです。

闇金には利息も元金も返済する必要がない

闇金の違法な高金利によって計算された利息には何も法的根拠がないため、利息を返済しなくても問題ありません。

それどころか、闇金には元金すら返済する必要はありません。借りたお金は返すものというのは世の中の常識かもしれませんが。

しかし、そもそも闇金がお金を貸す行為自体が違法なので、闇金にお金を返済しなくても法的には何も問題がないことになります。つまり、闇金から借りたお金は踏み倒すことが法律的には可能なのです。
闇金の借金の返済義務については、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はご参照ください。

参考記事:闇金から借り逃げはできる?法律上は返済不要でも逃げるリスクとは?

ただし返済しないと脅迫が行われる

闇金も自分たちの金利設定が違法で、貸したお金を踏み倒されても国は守ってくれないということは理解しています。

確かに闇金には利息も元金も返済する法的な義務はありませんが、だからこそ闇金は返済を行わない顧客に対して脅迫的な取り立てを行い、精神的に追いつめることでお金を支払わせます。

闇金から借りたお金は利息も元金も支払う義務はありませんが、闇金にこのような主張をすると、さらに脅迫がエスカレートすることがあるので、闇金に返済をしたくない方は早めに法律の専門家に相談するようにしましょう。

過去の闇金からの借入に対して過払い金は請求できる?

闇金からの借入には確実に過払い金が発生していますが、過払い金請求はできないのでしょうか?

以下では、闇金に過払い金請求が可能かどうかを検証すると同時に、闇金への過払い金請求が難しい理由について説明します。

請求自体は可能

相手が闇金であったとしても、過払い金が発生しているのであれば、闇金に対して過払い金を請求することは可能です。

手段としては、自分で行う方法や法律の専門家が行う方法がありますが、闇金のバックには反社会的勢力が存在する可能性も高いので、自分で請求することはおすすめできません。

基本的には法律の専門家に相談して、依頼を受けてもらうことができれば専門家から闇金に対して過払い金請求を行う流れになるでしょう。

なお、法律の専門家が闇金への過払い金請求の依頼を引き受けてくれるかは不明です。詳しくは後述しますが、闇金が過払い金請求に応じる可能性が非常に低いためです。

ともあれ、闇金に対して過払い金を請求すること自体は可能です。

返還が行われる可能性は極めて低い

前述した通り、闇金に対しても過払い金を請求すること自体は可能です。しかし、返還される可能性は極めて低いのが現実です。

なぜ、闇金へ過払い金請求を行っても返還させることが難しいかといえば、相手が闇金であるからです。そもそも闇金は法律を守らないことを前提として暴利を貪っているので、「利息制限法を超えているから」と過払い金を交渉しても、まず相手にはされません。

登録貸金業者であれば、金融庁などからの行政処分や過払い金返還訴訟を恐れて過払い金の返還に応じますが、闇金は訴訟や行政処分など何も怖くないので、請求したところで過払い金の返還に応じてくれる可能性はほとんどないでしょう。

交渉しない方が無難

また、闇金とはできるだけ接触しない方が身のためです。

過払い金返還請求のためにこちらから接触してしまったら、せっかく闇金からの借入を完済して、闇金との関係を断ち切ったのに、自ら闇金との関係を再び作ってしまうことになります。過払い金の請求に怒った闇金が「利息がまだ完済されていない」などの理由を適当につけて、再び脅迫してくる可能性もあります。

闇金の背後には反社会的勢力が存在していることも多いですので、できるかぎり接触しない方がよいです。身の安全のためにも、自分で過払い金の請求は行うようなことは絶対に止めましょう。

090金融は請求自体が難しい

お金を借りた闇金が、携帯電話番号しか持っていない090金融であった場合には、そもそも請求すること自体が困難です。

090金融は事務所も固定電話も持っていないので、存在を特定することが非常に困難です。このため、過払い金を請求しようと決めたとしても、請求する先が分かりません。

また、090金融などの業者は、ある程度利益が出たら一度解散して、また新しい電話番号で闇金を開始することが多いです。お金を借りたのが数年前であれば、すでにそのグループ自体が存在していない可能性すらあります。

このように、闇金からは過払い金の返還を受けることはおろか、請求すること自体が難しいのが現実です。

闇金に過払い金を請求したい方は専門家に相談

前述した通り、闇金に対して過払い金請求を行うことは難しいです。しかし、それでも闇金に過払い金請求を行いたいと考える場合は、以下の点に注意をして行うようにしましょう。

自力で行わず必ず専門家に交渉を依頼する

闇金業者は反社会的勢力と繋がりがあるケースも多いですし、それでなくとも法律を守らない犯罪者集団であることは間違いないため、自力で過払い金請求を行うことは危険です。
自分で交渉すると、返還されないばかりかトラブルに巻き込まれるリスクが高くなりますので、どうしても過払い金請求をしたいというのであれば、依頼に応じてくれる法律の専門家を探すようにしましょう。

それでも返還される見込みは薄い

前述したように、闇金に対し過払い金請求を行う場合は、専門家に依頼することが必須です。しかし、闇金に対して過払い金請求をしてくれる専門家を見つけることがそもそも難しいでしょう。

「闇金に過払い金請求をしたい」と依頼して受けてくれる法律の専門家はほとんどいません。

過払い金請求における専門家の報酬は、「取り戻すことができた金額の〇〇%」という成果報酬型になっているのが一般的です。
専門家が交渉したとしても、闇金から過払い金が取り戻せる可能性は非常に低いです。そのような成功率の低い仕事を成功報酬制で請け負うことは、骨折り損のタダ働きになりかねないため、ほとんどの法律家は闇金に対しての過払い金請求交渉は引き受けることはないでしょう。

では、闇金に支払った資金を取り戻すことは不可能なのでしょうか。
過払い金請求以外にも、闇金に支払った資金を取り戻すことができる可能性がある方法はあります。それは、振り込め詐欺救済法です。

闇金被害にも振り込め詐欺救済法が適用される

振り込め詐欺救済法は、オレオレ詐欺を代表とする特殊詐欺の被害に遭われた方に対し、速やかに財産被害を回復することを目的として定められた法律です。
被害に遭われた方が、警察と振り込んだ金融機関に連絡をすることで、口座を凍結し、その口座に滞留している資金から被害額の全額、もしくは一部を被害回復分配金として被害者に返還します。

この振り込め詐欺救済法は、闇金被害にも適用されます。振り込め詐欺救済法を利用すれば、闇金に支払ってしまった資金を取り戻すことができる可能性があります。

振り込め詐欺救済法は、大掛かりな裁判などを行わずにお金が返ってくる可能性があるというメリットもある一方で、口座に資金が少ない場合や被害者が複数いる場合など、ほとんどお金が戻ってこない可能性もあります。また、手続きに時間がかかるのもデメリットでしょう。

それでも過払い金請求よりは、リスクが低くお金が返ってくる可能性もあるため、少しでもお金を取り戻したい方はチャレンジしてみても良いのではないでしょうか。

振り込め詐欺救済法については、以下の記事で詳しく説明していますので、併せてご参照ください。

参考記事:闇金被害も振り込め詐欺救済法の対象となる!手続き方法と注意点を解説

まとめ

今回は、過払い金とはどのようなものか、闇金の借金に過払い金は発生しているか、闇金には利息どころか元金も返済する必要がない、過去の闇金からの借入に対して過払い金は請求できる、闇金に過払い金を請求したい方は専門家に相談、闇金被害にも振り込め詐欺救済法が適用されるということなどについて、説明しました。

闇金からの借入に関してはほぼ間違いなく過払い金が生じているため、過払い金の返還請求をすることは可能ではあります。しかし、反社会的勢力が背後に存在することもある闇金に過払い金請求を行うことはリスクが高く、また請求したとしてもほとんどの場合返還されません。そのため、依頼を受けてくれる専門家もほとんどいないでしょう。

闇金に対し、一度支払ったお金を取り戻すことは大変難しいですので、闇金には最初からお金を支払わないことが重要です。もし、現在闇金に対し返済をしているという方は、早めに闇金との交渉の実績が豊富な法律の専門家に相談して、返済をストップすることをおすすめします。

我々ジェネシスは、闇金業者への対応経験豊富な司法書士と元警察官が力を合わせて闇金トラブルを解決する司法書士事務所です。相談は無料で、着手金については後払い・分割払いにも対応しています。24時間・年中無休で受付しておりますので、闇金トラブルでお困りの方は、一人で悩まずにぜひ一度ご相談ください。