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生活保護受給者は闇金しか頼れない?闇金トラブルの対処法を解説

相談・解決

「生活保護費が少なくて生活が苦しい」
「闇金からお金を借りようか悩んでいる」

生活保護受給者には過去に自己破産した人が多く、消費者金融すら利用できない場合があります。国から受け取れる保護費だけでは生活できず、闇金に頼ってしまう事例は少なくありません。

ただ、違法な闇金業者に頼ってしまうと高額な借金返済や悪質業者の取り立てで苦しめられるリスクが大きいです。

本記事では生活保護受給者の闇金による被害事例やトラブル対処法を解説します。

生活保護受給者が闇金に頼る理由

病気や障害などの理由で、生活するための収入がない人を対象とした制度が生活保護です。

生活保護により誰でも最低限度の暮らしが保証され、お金の心配なく生きることができます。

ただ、受給者が受け取れる毎月の生活費は少なく、趣味に使ってしまうとお金が不足する可能性が高いです。例えば東京都区内で暮らしている高齢者の場合、毎月約8万円の保護費しか貰えません。

生活資金が不足すれば借金する必要があり、多数の受給者が闇金を利用してしまいます。収入がない受給者は銀行や消費者金融を利用できないため、違法業者に頼るしかないのです。

また、債務整理により信用を失ってしまう受給者も多くいます。

なぜ違法業者に頼ってしまうのか、生活保護受給者が闇金を利用する3つの理由を詳しく見てみましょう。

生活保護受給前に自己破産が強制される

カードローンやキャッシングで借金が膨らみ、返済できなくて生活保護の受給を希望する人は多いです。

ただ、借金がある場合は自己破産をしなければ国から保護費を受け取れません。

生活保護は「健康で文化的な最低限度の生活」を保証する制度です。受給者が借金を返済するための制度ではないため、保護費が返済に回されないよう法的手続きを強制します。

そして職員の指示に従って自己破産してしまうと、金融機関からブラックとして認定されるのです。ブラックになれば消費者金融の審査が通らなくなり、違法な闇金業者を利用するしかありません。

官報で名前・住所が公開される

あまりにも借金が増えすぎて生活できなくなり、自己破産して生活保護を受給する人も多くいます。

自己破産をすると国が発行する官報に名前・住所が公開され、闇金業者から狙われやすくなるものです。

経済的立場が弱くて信用が少ない人を闇金はターゲットとするため、悪徳業者は普段から官報をチェック。そして近くに自己破産者がいればチラシやビラで融資を勧誘します。

借金で自己破産した人は浪費しやすい傾向にあり、保護費が足りなくなれば借金を考えます。

個人情報が公開されることで狙われやすくなり、自己破産した生活保護受給者が闇金を利用してしまうのです。

生活保護に対応した闇金が多い

最近では闇金業者がホームページを運営して、生活保護受給者をインターネット上で集客しています。

例えば「生活保護 闇金」で検索すると以下のようにアピールする業者が多数いるものです。

  • 他社で断られやすい生活保護受給者でも利用可能
  • 最低限の審査基準を満たしていれば資金を融資

また、ツイッターなどのSNSで闇金業者が融資を勧誘して、ユーザーにお金を貸し付ける場合がよくあります。生活保護受給者は頼れる人がいない傾向にあり、SNS経由で闇金に頼ることが少なくないです。

生活保護受給者が闇金を利用した事例

「実際に生活保護受給者が闇金を利用しているのか気になる」と思った人はいるでしょう。

事情があって闇金を利用してしまい、トラブル解決のために質問サイトで相談する受給者やその家族は多数います。

闇金を検討している人が見ておくべき事例は以下の3つです。

自己破産した姑に児童手当を貸付

2008年2月頃に生活保護を貰っている家族の問題で悩んでいた人の事例です。

質問者の姑は体調が悪化して働けず、質問者の夫から資金援助を受けたり生活保護を受給したりして暮らしています。

姑には高校生の弟と役所に隠している兄がいて、生活保護費だけでは生活を続けるハードルが高いです。闇金などの借金で困っている姑を助けるために、質問者の夫は勝手に児童手当を貸し付けました。

無断で児童手当を貸した夫と質問者は口論になり、必要な貯金はなかなか貯まりません。そして夫が姑にお金を貸すことをやめさせたくて質問者はインターネットでアドバイスを求めました。

回答者から「公務員である夫には法律違反していることを伝えるべき」というアドバイスを受けて、質問者は姑への資金援助をやめさせたことが推測できます。

参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1214802137?__ysp=55Sf5rS75L%2Bd6K2344CA6ZeH6YeR

ギャンブル依存で不正受給

こちらは、2012年6月頃にギャンブルで浪費して借金を返済できなくなった知人に関する質問です。

質問者の知人は70代の女性であり、生活保護や友人などからの資金援助を受けて暮らしています。

毎月30万円程度のお金を受け取っているのに、知人はギャンブルや遊びをして生活資金が不足。そして知人は闇金からお金を借りてしまい、浪費でまったく返済できなくなりました。

回答者から「資金援助は申告しなければ不正受給」「借金があれば受給者には自己破産を指導される」というアドバイスを貰いましたが、問題解決の方法が分からない質問者は相談し続けている状況です。

この事例から生活保護受給者が闇金を利用していた場合、福祉事務所に連絡することで問題を解決しやすくなることが分かります。

参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1289683232?__ysp=55Sf5rS75L%2Bd6K2344CA6ZeH6YeR

生活保護打ち切りで恫喝

2011年5月頃、闇金業者から取り立てに心配している受給者の事例です。

この受給者は業者から資金をいきなり貸してもらい、受給日の前日には連絡するよう闇金から指示されました。

もし前日に連絡しなければ「生活福祉課に借金を連絡して保護を打ち切り」と脅されるリスクがあります。闇金業者からの取り立てで面倒になる前に受給者は質問サイトで相談。

そして「専門家や国民生活センターなどに相談しましょう」というアドバイスにより、闇金を利用した受給者は信用できる機関に連絡したことが推測できます。

高額な利息を要求する闇金は違法であり、警察や法律事務所に頼ることでトラブルを防ぐことが可能です。

参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1263244532?__ysp=55Sf5rS75L%2Bd6K2344CA6ZeH6YeR

闇金トラブルの対処法

「闇金から借金してしまい取り立てが不安」と悩んでいる受給者はいるかもしれません。

もし生活保護費が足りなくて闇金を利用してしまった場合、以下にある3つの方法で対処しましょう。

  1. 保護費の受給口座を変更
  2. 闇金業者からの連絡を拒否
  3. 闇金対策を得意とする法律事務所に相談

それぞれの対処法について詳しく解説します。

保護費の受給口座を変更

多くの闇金業者は借りパクを防ぐために、生活保護受給者に通帳やキャッシュカードを担保として要求します。

高い利息を徴収するために、受給日には業者が受給者に代わって資金を引き出してしまうのです。

もし闇金業者に通帳・キャッシュカードを渡してしまったら、福祉事務所で受給口座を変更しましょう。受給口座の変更により生活保護費が奪われてしまうトラブルを回避できます。

また、通帳やキャッシュカードを取られたときは銀行の窓口に相談することが重要です。銀行に連絡しておくことでお金を引き出せなくなり、闇金業者が資金を引き出せなくなります。

闇金業者からの連絡を拒否

お金を引き出せなくなった闇金業者は利用者に電話やメールで取り立てます。

暴言や恫喝による取り立てで精神的に苦しめられることを防ぐには、闇金業者からの連絡を拒否しましょう。

例えば、登録外番号着信拒否機能を利用することで業者からの着信を防げます。もし着信拒否できずに闇金業者と電話してしまった場合、何も言わずにすぐ電話を切りましょう。

闇金対策を得意とする法律事務所に相談

違法な闇金業者はしつこく取り立てる傾向にあり、自宅に嫌がらせされる事例は少なくありません。

もし借金返済の催促が終わらない場合は、法律事務所に相談することがオススメです。

闇金対策と得意とする法律事務所に相談することで司法書士が闇金業者と交渉してくれます。違法な闇金業者は摘発を避けるため、専門家が関わると取り立てをやめる場合がほとんどです。

生活保護受給者が問題なくお金を得る方法

「生活資金が足りないけど闇金は嫌だ」と思った生活保護受給者はいるでしょう。

もし暮らしに必要なお金が不足した場合、以下にある3つの方法でお金を問題なく得られます。

一時扶助を利用する

生活保護受給者は予想外の出費が発生するとき、国から一時扶助を受け取れます。

例えば、以下のような理由でお金が必要な場合は福祉事務所に相談することで資金が受給されるものです。

  • エアコンや布団、衣服などの被服費がかかる
  • 立ち退きを強制されて転居する費用が発生する
  • 住んでいる住居の修理や補修で維持費を支払う

一時扶助には利用条件や限度額があり、家族構成や状況により受け取れる資金の金額は変動します。もし予想外の出費が発生するときはお近くの福祉事務所に相談しましょう。

クレジットカードを現金化する

生活費などの支払いをするためにクレジットカードを持っている人は現金化する手段もあります。最近ではインターネット上で手続きが完了する業者が多く、手間なく資金を手に入れることが可能です。

ただ、クレジットカードの現金化は規約違反であり、カード会社にバレると一括返済を求められるリスクがあります。

もしお金が足りないときは、クレジットカードをそのまま利用することがオススメです。

フリマアプリで不用品を売る

自宅に使っていない家具家電があるときはフリマアプリで売却しましょう。

不用品を売ることでお金を得られるほか、住居内のスペースに余裕ができるメリットがあります。

まとめ

生活保護受給者は金融機関からの信用を失っていることが多く、闇金に頼らざるを得ない場合がよくあります。

ただ、闇金に手を出すことで自分や周囲が苦しめられるリスクが大きいです。

もし受給者が闇金からお金を借りてしまったときは、受給口座を変更して徴収を防ぎましょう。

闇金対策を得意とする法律事務所に相談することで悪質業者からの取り立てをやめさせられます。

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