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闇金に返済できない時、回収業者が来ることはある?

闇金の手口

闇金業者は滞納している債務者に対し、「これ以上返済が遅れるのならば、回収業者に債権を譲渡する」と脅してくることがあります。
しかし、本当に闇金業者が回収業者に債権を譲渡するようなことはあるのでしょうか。また、闇金のいう回収業者とはどのようなものなのでしょうか。

今回は、債権回収業者がどのようなものであるかを説明すると同時に、闇金が回収業者に債権を回すと脅す理由と実態、闇金に回収業者に回された・脅された事例、闇金に回収業者に回された・脅された時の対処法について説明します。

債権回収業者とは

闇金は滞納者に対し、「回収業者に債権を回す」と言ってくることがあります。その際の闇金業者の口振りから、回収業者に対し恐ろしいイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際の債権の回収を請け負う業者は非合法なものではなく、闇金がいうような恐ろしいものではありません。以下では、債権回収業者について説明します。

債権の回収を行う業者

債権回収業者(債権回収会社)とは、返済の滞った借金や未払いの代金の回収を行う専門業者です。
消費者金融や銀行のローンなど以外にも、携帯料金や奨学金の未払いなどでも債権回収会社へ債権が譲渡されることがあります。

営業には法務省の認可が必要

債権回収会社に譲渡される債務は、一般的に回収が難しいものです。債権回収会社は、そういった難しい債権を回収することを専門に行いますので、「怖い会社なのでは?」「非合法なのでは?」といったイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際の所、債権回収会社は非合法どころか法律(債権管理回収業に関する特別措置法・通称サービサー法)によって、特別に債権の回収を認められた会社です。債権回収会社には以下を含む様々な規約があり、営業には法務省の認可が必要です。

  • 資本金の額が5億円以上あること
  • 暴力団員、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者がいないこと
  • 債権管理回収業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがある者がいないこと

債権の回収を代行する行為は、こうした特別な許可を得た回収会社、もしくは弁護士しかできません。

嫌がらせや無理な取り立てはしない

前述した通り債権回収業者は、法務省の特別な許可を得た会社です。そのことからも分かるように、彼らは闇金がほのめかすような非合法な取り立ては行いません。あくまで合法的な手段で債権を回収するのが、債権回収会社です。
しかし、もし本当に債権回収会社から連絡があった場合、連絡を無視する行為は危険です。

連絡を無視するとどうなるか

債権回収会社からの連絡を無視すると、最悪、裁判を起こされた上、財産を差し押さえられる可能性があります
債権回収会社から連絡が来た場合は、事実関係を確認の上、適切に対処するようにしましょう。
連絡が来た会社が本物の債権回収会社であるか確認するには、法務省のサイトをご参照ください。

参考サイト:債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧(法務省)

闇金の借金の回収は請け負わない

闇金の借金は法的な根拠のないもののため、回収会社が委託を引き受けることはないでしょう。実際、「闇金が回収業者に回す」と脅してきたとしても、本物の回収会社が出てくることはまずありません。

しかし、それならばなぜ闇金業者は滞納者に対し「回収会社に回す」等と発言するのでしょうか。また、闇金の借金を取り立てに出てくる「回収業者」を名乗る人物はいったい何者なのでしょうか。

闇金が回収業者に回すと脅す理由と実態

以下では、闇金が実際に行わないにもかかわらず、回収会社に債権譲渡をすると脅す理由と闇金のいう回収会社の実態について説明します。

利用者を怖がらせ返済を促すため

闇金が回収業者に回すと脅す理由としては、一般的に債権回収業者というものがどのようなものか知られておらず、「債権の回収を行う=非合法な取り立てを行う」という間違ったイメージを持っている方が多いせいもあるでしょう。
闇金は何が何でも借金を取り立てたいがために、「回収会社が出てきたら大変だ」「うちよりももっと怖い取り立てをする」といった発言を繰り返し、利用者の間違ったイメージを助長することもあります。

闇金の借金で来る回収業者は闇金業者

闇金の借金を滞納していて、本当に回収業者を名乗るところから連絡が来たというケースもあります。しかし、それはほとんどの場合、本物の回収業者ではなく、同じ闇金業者が担当者と電話番号を変えて連絡をしているだけです。。、

闇金に回収業者に回された・脅された事例

闇金の借金で回収業者に回された、もしくは回収業者に回すと脅されることなどあるのだろうか、と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
大手Q&Aサイトには、実際に闇金の借金で回収業者に回すと脅された方や、回収業者を名乗るところから連絡があった方の体験談が複数掲載されています。
今回はその中から数例をご紹介します。

闇金業者から回収業者に個人情報を渡すと脅されている

2016年3月頃、闇金業者から回収業者に個人情報を渡すと脅されたという体験談です。

投稿者は、闇金とは知らずにウェブサイトから仮審査をしましたが、不要になったため本審査前にキャンセルしたそうです。
しかし、その1週間後に突然携帯に「キャンセル料が発生しているから払え」と言われたそうです。もし支払わないのなら回収業者に個人情を渡す、ヤミ金業者内に回す、と脅されたとのこと。
すでに法律の専門家に相談済みなのだそうですが、「個人情報を渡されないか心配」で、Q&Aサイトに投稿したそうです。

回答者からは、以下のようなアドバイスが寄せられていました。

  • お金を借りていないのだから、携帯への連絡は無視すればよい
  • それ以上連絡が来るようなら、改めて法律の専門家、もしくは警察に相談するとよい

このケースのように闇金業者は、一円も借りていないにもかかわらずキャンセル料などを請求してくることがあります。もちろんこれは、支払う必要はありません。債権が発生していませんので、回収業者に回されることもありません。

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10157201125?__ysp=44Ok44Of6YeR44CA5Zue5Y%2BO5qWt6ICF

回収業者を名乗るところから連絡が来るようになった

2005年5月頃、親戚が闇金からお金を借りており回収業者から連絡が来るようになったという体験談です。

親戚が闇金からお金を借りており、そのデータが漏れたのか「回収業者」を名乗る人物が脅迫電話をしてくるようになったそうです。
警察に相談したところ、「気をしっかり持って。払うことはありません。電話は無視し続けてください」といわれたそうです。

「このまま放っておいて無視し続ければ、回収業者もあきらめてくれるものなのでしょうか?」、という投稿者の質問に対し、回答者からは以下のような意見が寄せられていました。

  • 払う必要はない
  • 警察の言う通り、無視していればよい
  • 債務者以外に取り立てを行うのは違法

こちらのケースは、債権者本人ではなくご親戚に連絡があるということですので、「回収業者」を名乗っている相手は、闇金業者と考えて間違いないでしょう。闇金業者は、債権者以外にも取り立てや嫌がらせをしてくることがあります。

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q124237367?__ysp=44Ok44Of6YeR44CA5Zue5Y%2BO5qWt6ICF

闇金に回収業者に回された・脅された時の対処法

闇金の借金を返済できなくなり、回収業者から連絡が来るようになった、もしくは回収業者に回すと脅された場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。以下では、闇金に回収業者に回された、または脅された時の対処法について説明します。

警察に相談する

闇金被害は、警察に相談することが可能です。
警察に相談する時は、最寄りの警察署に直接赴くか、もしくは全国共通の警察相談専用番号である「#911」に電話を掛けると良いでしょう。
ただし、警察が行うのは闇金被害に対するアドバイスに留まることがほとんどで、捜査や逮捕に繋がることはまず期待できません。なぜかといえば、警察は基本的に民事不介入であり、闇金問題は一般的に民事として扱われるからです。

法律の専門家に相談する

闇金業者への借金を延滞しており、回収業者を名乗る業者から嫌がらせをされている、または回収業者に回すと脅されているのを止めたい時は、闇金対応の実績豊富な法律の専門家に相談することをおすすめします

闇金は違法業者であるため、法律上はその貸付けは不法原因給付となり、返済する必要はないとされています。だからと言って借りた本人が「法律違反だから返さない」と言っても、相手にされないばかりか、相手を怒らせるだけでしょう。しかし、同じことを知識と実行力を持った法律の専門家がいえば話は別です。

闇金は自らの違法性を承知しているため、法律家の介入を嫌います。面倒や無駄も嫌いですので、ほとんどの闇金業者は法律家が介入したことを知ると、早々に手を引きます。
法律の専門家への依頼には、警察に比べ費用が掛かるというデメリットもありますが、闇金対応を行っている法律家の中には分割払いや後払いに対応しているところもありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

闇金以外の借金がある場合は債務整理をする

闇金以外の消費者金融やカードローンなどにも借金があり、延滞している場合は、本物の債権回収会社から連絡が来る可能性もあります。その場合、適切に対処をしなければ、財産の差し押さえにまで発展する恐れがあります。そうならないためにも、借金を返済できなくなった時、延滞したまま放置することだけは絶対に止めましょう

どうしても借金を返済できない時は、債務整理をおすすめします。債務整理には任意整理、個人再生、自己破産など、いくつか種類がありますので、専門家に相談した上で、自分の状況にあった方法を選ぶと良いでしょう。

まとめ

今回は、債権回収業者がどのようなものであるか、闇金が回収業者に債権を回すと脅す理由と実態、闇金に回収業者に回された・脅された事例、闇金に回収業者に回された・脅された時の対処法などについて説明しました。

回収業者というと恐ろしいイメージを抱く方もいらっしゃるようですが、実際の回収会社は怖いものではなく合法的な取り立てをするものです。闇金がいう回収業者とは、闇金業者以外の何物でもありません。
もし闇金業者から回収業者に回すと脅されている、もしくは回収業者を名乗る所から連絡がありお困りの方は、法律の専門家に相談することをおすすめします。

我々ジェネシスWESTは、闇金業者への対応経験豊富な司法書士と元警察官が力を合わせて闇金トラブルを解決する司法書士事務所です。相談は無料で、着手金については後払い・分割払いにも対応しています。24時間・年中無休で受付しておりますので、闇金トラブルでお困りの方は、一人で悩まずにぜひ一度ご相談ください。

参考サイト:債権回収会社と類似の名前をかたった業者による架空の債権の請求に御注意ください(法務省)
参考サイト:債権回収会社(サービサー)制度(法務省)