闇金の契約書や借用書に要注意!危険な理由と対処方法を解説

「闇金に申し込んだら契約書が届いた」
「契約書や借用書の危険性が気になる」
一部の闇金業者は、利用者の踏み倒しを防ぐために契約書の記入を求める場合があります。
契約書に記入してしまうと個人情報がバレてしまい、トラブルにあうリスクが大きくなるものです。
本記事では闇金を利用した人が注意すべき契約書・借用書について、危険性や対処方法をお伝えします。
目次
闇金の契約書・借用書とは
一般的な銀行や消費者金融では、利用者にお金を融資するときに金銭消費貸借契約を結びます。
利用者は契約書で借りた金額の返済を約束することで、必要な資金を調達できるのです。
正式な手続きにより借金の返済から逃れられないよう、一部の闇金業者も金銭消費貸借契約を締結しようとします。もし契約書が有効であれば、訴訟によって貸した人に返済を求めることが可能です。
ただ、最近では実態を隠して融資する闇金業者が増えて、契約書や借用書の記入を求められるケースは減っています。
違法業者の手法を知るために契約書の有効性や不要になるパターンを見てみましょう。
契約書の有効性
「そもそも、闇金の契約書って有効なの?」と思った人はいるかもしれません。
闇金業者は違法な金利でお金を貸し付けているため、契約書を作成したとしても利用者との契約が無効になります。
国内では不法原因給付という法律があり、違法な利息を請求する業者は貸したお金の返還を求めることが不可能です。つまり、闇金から違法金利で借りた人は借金を返済する必要がありません。
たとえ「借用書に捺印した」「契約書にサインした」場合であっても貸した業者が法律を守っていなければ契約は無効。闇金業者が作成する契約書には有効性がないことを知っておきましょう。
契約書への記入を求める理由
法律上では有効性がない契約書・借用書ですが、闇金業者にとっては役に立つ場合もあります。
例えば、闇金業者は利用者に契約書を記入させることで個人情報を得ることが可能です。
本名や住所だけでなく、勤務先の住所や子供が通う学校まで契約書に記入させるパターンもあります。もし契約書への記入を断れば、闇金は融資希望者にお金を貸してくれません。
また、借用書の金利や返済期間を空白にしておき、利用者の借りパクを阻止する考えもあります。法律を守った金利を記載して、関係者に民事訴訟を依頼することで利用者からお金を取り戻すことも可能です。
融資を受けた利用者は契約書・借用書にサインしているため、違法な契約にならなければお金を返済する義務が発生します。書類を作成することで闇金業者は利用者よりも有利な立場を得られるのです。
契約書が不要になるパターン
インターネットやSNSで融資する闇金業者が増えた今では、契約書への記入が求められない場合があります。
以下にある条件を満たすことで、契約書に記入することなくお金を借りることが可能です。
- 電話やチャットで利用者の本名や住所・連絡先を伝えること
- 運転免許証やパスポートなど本人確認書類を写真で送信すること
- 担保として通帳やキャッシュカードを提出できること
闇金業者は違法な金利で貸し付けた契約が無効になることを知っているため、個人情報が分かれば契約書を求めません。中には「在籍確認だけでOK」とアピールする悪質業者もいます。
たとえ契約書が不要になったとしても、個人情報を提供しなければ融資を受けられない点は同じです。「契約書がないから安全」と思わないよう気をつけましょう。
闇金の契約書に記入する危険性とは
「法律上無効なら契約書の危険性はない」と考える人は一定数いますが、闇金の契約書には複数の危険性があるもの。
もし契約書に記入してしまうと闇金トラブルにあう可能性が大きくなります。
闇金に手を出した人が、契約書に記入するのが危険である理由は以下の3つです。
- 闇金に有利な条件に改ざんされる
- 個人情報が流出する
- 契約書を理由に取り立てられる
それぞれの理由について詳しく解説します。
闇金に有利な条件に改ざんされる
闇金業者は契約後に条件を変更できるよう、契約書の中身を空白にしておく場合がよくあります。
お金を借りた後に契約書を改ざんされることで、利用者は不利な立場に追い込まれてしまうのです。
例えば、お金を融資した後に業者が違法金利を記載して、契約書を理由に取り立てるパターンがあります。条件が改ざんされた契約書を対処できず、精神的に苦しめられる被害者は少なくありません。
また、闇金業者があえて合法な契約書に改ざんして、民事訴訟で借金を取り返す場合もあります。金利が違法でなければ利用者は返済する必要があり、返済でお金の余裕がなくなってしまうでしょう。
個人情報が流出する
闇金業者は他の違法業者と連携していることが多く、契約書から個人情報が流出するリスクもあります。
住所や連絡先などの個人情報が漏れれば、悪質業者から融資を勧誘されやすくなるもの。
また、流出した銀行口座にお金を勝手に振り込んで「借金を返済しろ」と指示する業者もいます。違法な集団に個人情報を知られてしまうと、平穏な生活を送るハードルは高くなるのです。
契約書を理由に取り立てられる
闇金の利用者には法律に疎くて「契約書があるから返済しなければならない」と考えてしまう人がいます。
そのため闇金業者は、利用者が記入した契約書を理由にして返済を催促するのです。
違法業者にとって法律を知らない人はカモであり、契約書や借用書を活用して利用者を徹底的に搾取します。闇金トラブルを適切に対策するためには、利用者が基本的な法律知識を身につけることが重要です。
闇金の契約書に記入した人の被害事例
「契約書で闇金トラブルにあった人の体験談を聞きたい」と思った人は多くいるでしょう。
Yahoo!が運営する質問サイトでは闇金と契約を結んでしまい、被害にあった人の質問が公開されています。
闇金からお金を借りようか悩んでいる人が見ておくべき事例は以下の3つです。
- 売掛金が払えず借りさせられた
- 便箋に署名して元金が減らない
- 契約書に捺印して取り立てが止まらない
それぞれの事例について詳しく紹介します。
売掛金が払えず借りさせられた
2015年10月頃に闇金からの借金で苦しめられた女性の体験談です。
この女性は質問の2か月前にホストクラブの利用料を返済できなくなり、闇金の契約書にサインしてしまいました。
そして借金を返済するために、闇金業者が紹介した風俗で働かされて「死にたい」と思うほど精神的に苦しめられている状況です。
また、闇金業者からは「金銭消費貸借契約を結んでいるから逃げれば契約書をもって実家に行く」と脅されました。闇金による借金地獄から抜け出すために女性は質問サイトで相談。
回答者からは法律事務所で相談することを勧められて、女性は駄目元で相談することを判断しました。闇金業者に強い専門家と相談することでトラブルをスムーズに解決できます。
参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11151098101?__ysp=6ZeH6YeR44CA5aWR57SE5pu4
便箋に署名して元金が減らない
2013年12月頃に闇金の借金が減らなくて悩んでいる人の体験談です。
この質問者は、友人からの紹介で闇金業者から50万円を借りてしまい、月10%の利息を返済し続けています。
闇金業者との契約書や借用書はなく、送られてきた便箋に一筆しただけで契約が続いている状況。何年経過しても元金が減らないことを不審に思い、質問サイトでアドバイスを求めました。
「専門家に債務整理を依頼したほうが良い」という回答により、質問者は法律事務所に相談したことが推測できます。
参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13117528623?__ysp=6ZeH6YeR44CA5aWR57SE5pu4
契約書に捺印して取り立てが止まらない
2014年1月頃に闇金からの取り立てが終わらなくて悩んでいる人の体験談です。
この質問者は4社の闇金業者からお金を借りてしまい、元金以上の資金を返済していました。
「もう借金返済を終わりにしたい」と思い、質問者は行政書士に取り立ての防止を依頼。4社のうち3社の闇金業者は行政書士との交渉に応じて、質問者に一切連絡しなくなりました。
ただ、1社の闇金業者は質問者への取り立てをやめず、実家や勤務先にも返済を催促してきたのです。質問者は「行政書士に言わずに和解すべきか?」を知るために質問サイトで相談。
「法律の専門家や警察に連絡すべき」という回答により、質問者は信頼できる機関に相談したことが推測できます。行政書士には闇金との交渉権がないため注意しましょう。
参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13119080378?__ysp=6ZeH6YeR44CA5aWR57SE5pu4
闇金の契約書を対策するには
本記事では闇金の契約書が危険である理由や被害者の事例について紹介しました。
闇金に手を出してしまった人が契約書・借用書の対策をする方法は3つあります。
- 本名や住所などの個人情報を書かない
- 契約書をコピーしておく
- 闇金対策に強い法律事務所に相談する
それぞれの対策方法について見てみましょう。
本名や住所などの個人情報を書かない
闇金に融資を申し込んだ後に契約書・借用書が届いたら、利用者の記入欄をチェックしましょう。
そして本名や住所など個人情報を記入する欄があっても、何も書かないことが重要です。
もし個人情報を記入して契約書を送付してしまうと、悪質業者に個人情報が流出したり取り立てられたりするリスクがあります。トラブルを防ぐためには個人情報を教えないことがポイントです。
契約書をコピーしておく
個人情報以外の情報を記入して契約書を送付する必要があるときは、送る前にコピーを記録しましょう。
闇金業者が契約書を改ざんしても、コピーにより悪質業者を対処できます。
闇金対策に強い法律事務所に相談する
闇金に個人情報を記入した契約書を送ってしまったときは法律事務所に相談することがオススメです。
闇金対策を得意とする専門家に頼ることで、取り立て被害を対策できます。
私たちジェネシスでは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官により、闇金被害で悩んでいる方の代わりに闇金業者と交渉し、取り立てを最短即日でストップさせることも可能です。
電話やメールで専門家と無料相談ができるほか、着手金の分割払いや後払いにも対応しています。「確実に闇金問題を解決したい」という方はぜひご相談ください。
まとめ
闇金は民事訴訟や個人情報を目的として利用者に契約書や借用書を記入させます。
違法な闇金業者との契約は無効になりますが、契約書によって利用者が被害にあう可能性があるため注意が必要です。
もし闇金に申し込んで契約書が送られてきたら、個人情報を記入しないことが重要です。既に契約書を送付してしまった方は私たちジェネシスにご相談ください。