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官報に載ると闇金から狙われる?理由と対処法を解説

闇金の手口

自己破産や個人再生を行うと、官報に氏名と住所が掲載されます。この情報をもとに闇金業者が融資の勧誘を行うことがあるといわれています。しかし、なぜ闇金は、官報の情報を勧誘に利用するのでしょうか。

今回は、官報とはどのようなものであるかについて説明すると同時に、闇金が官報の情報を利用する理由、官報に載ったことで闇金から勧誘が来た事例、闇金から勧誘が来た時の対処法などについて説明します。

官報とは

自己破産や個人再生などの債務整理を行うと、官報に氏名や住所が掲載されることはご存じの方も多いのではないでしょうか。しかし、官報とはそもそもどのようなもので、なぜ自己破産や個人再生を行うと個人情報が掲載されてしまうのでしょうか。以下では、官報とはどのようなものかについて説明します。

法令等、政府情報の公的な伝達手段

官報は、国が国民に向けて、法律、政令、条約等を知らせる国の機関紙です。国立印刷局によって行政機関の休日を除いて毎日発行される他、必要に応じて号外や緊急官報が発行されます。

官報の主な内容

官報には主に以下のような内容が掲載されます。

  • 法令の公布  憲法、条約、法令、省令、詔書、告示等の公布
  • 広報 国会、公務員の人事異動、国家試験の実施要項・結果、皇室に関する事柄等
  • 公告 各省庁、地方自治体、特殊法人、裁判所等からの公告

特に法令の公布については、官報の発行の時点(発行日の午後8時30分)からとされています。

自己破産や個人再生を行うと氏名等が掲載される

裁判所からの公告の中には、自己破産や個人再生を行った人の情報も含まれます。これは、債権者に対して自己破産や個人再生を行ったことを通知するためとされています。

自己破産・個人再生を行った時に掲載される個人情報は以下の通りです。

  • 裁判所名
  • 氏名
  • 住所
  • 決定した日付
  • 決定した内容

自己破産や個人再生を行う際は、手続きの進行に合わせて計2~3回、上記の内容を官報に掲載することを義務付けられています。

インターネットなどで誰でも閲覧できる

官報の紙媒体については、定期購読全国の官報販売所で入手することができます。また、直近30日間分についてはインターネットで誰でも無料で閲覧することが可能です。

参考サイト:インターネット版官報

そのため、自己破産を検討している方の中には、官報に情報が載ることで「知人や周囲に自己破産したことを知られてしまうのでは」と、不安に思う方もいらっしゃるようですが、実際はそのリスクは極めて低いでしょう。なぜなら、官報は誰でも閲覧可能とはいえ、法律家や公務員など仕事上で必要となる方以外はあまり読むことはないからです。しかし、闇金業者は普段から官報を見ているのではないかといわれています。

官報に載ると闇金から勧誘がくる理由

自己破産や個人再生などを行い、官報に名前が載ると闇金から勧誘がくるといわれています。実際に、官報に載った後から闇金らしき金融業者から融資案内を送っているケースがあるようです。なぜ闇金業者は自己破産や個人再生等を行った方をターゲットにするのでしょうか。以下では、官報に載ると闇金から勧誘が来る理由について説明します。

自己破産=金融ブラックになる

自己破産や個人再生等を行うと、個人の信用情報を管理している信用情報機関に事故情報が掲載されることになります。この信用情報機関に事故情報が記録された状態のことを、俗に「金融ブラック」や、「ブラックリストに載る」といいます。
事故情報は、手続きの種類によって異なりますが、通常5~10年間は保存されます。つまり、自己破産等の手続きを行った方は、この期間中はローンを組むことや銀行・消費者金融からの融資を受けることができないということになります。

闇金にとって金融ブラックはメインターゲット

金利が法外に高く利用には危険が伴う闇金業者を、正規の貸金業者などから借入が可能な方があえて利用することはまずありません。闇金業者を利用する方の多くは、正規の貸金業者を利用できない事情がある方がほとんどです。つまり、金融ブラック状態にある方は元々闇金のメインターゲットなのです。

正規の貸金業者から融資を受けることができないけれど、資金が必要になった時、そこに闇金のDMがあればつい連絡したくなるかもしれません。闇金業者が官報に載った方の情報を元に勧誘を行う理由は、この流れを狙ってのことでしょう。

自己破産をすると経済的に余裕が出る

自己破産や個人再生を行うと、今の借金が減額もしくは免責されるため、それ以前に比べて経済的に余裕が生まれると考えられます。闇金としても、あまりにも追い詰められた経済状態の方に融資をすることは、避けたいことでしょう。そこで、金融ブラック状態ではあるが、現在借金返済がない・もしくは少ない、自己破産や個人再生を行った方を狙うのではないでしょうか。

自己破産前に闇金を利用していた場合

自己破産や個人再生を行う方の中には、闇金業者を利用していた方も存在します。闇金も違法業者ですが、貸金業を営んでいるのですから、債権者として官報をチェックしていてもおかしくないのです。
ただ、闇金は違法業者ですので、法律に則った自己破産という手段は通用しない可能性が高いです。官報で顧客が自己破産したことを知ったとしても、取り立てを止めない可能性もありますので、闇金に借金がある方が自己破産を行う際は、注意が必要です。闇金と自己破産については、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はご参照ください。

参考記事:闇金の借金で自己破産をすべき場合と効果・避ける場合を解説

官報に載ったことで闇金から勧誘が来た事例

闇金業者が普段から官報を見ており、自己破産などの債務整理を行った方をターゲットにDMを送ることがあると前述しました。しかし、「官報に載ったからといって闇金から勧誘が来ることなどあるのだろうか?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。大手Q&A掲示板には、実際に官報に載ったことで闇金からDMなどの勧誘が来るようになったという事例が複数掲載されています。今回はその中から数例をご紹介します。

自己破産申請後、闇金から融資の勧誘広告が来た

2010年頃、自己破産をした方の投稿です。

投稿者は、先日自己破産の申請をしたそうですが、昨日ヤミ金のような会社から融資の勧誘広告が送られてきたとのことです。破り捨てたそうですが、「これはヤミ金に私が自己破産の手続き中だという情報が知られているんでしょうか?」という内容の質問でした。

回答者からは、「おそらく官報を見たのだろう」「無視しておけば大丈夫」といった意見が寄せられていました。

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1237846987?__ysp=6ZeH6YeR44CA5Yun6KqY44CA5a6Y5aCx

闇金からのDMを止めたい

2021年3月、過去に自己破産をされた方からの投稿です。

投稿者は、過去に自己破産の手続きをしたことがあり、しばらくの間、闇金からDMが届いていたそうです。しかし、受け取り拒否で返すようにしていたところ、去年の10月頃から2カ月くらいは全く届かなくなったそうです。ですが、今年に入ってからまたポツポツとDMが届き始めたとのこと。「自己破産をすると闇金からのDMは一生届くのでしょうか?」、といった内容の質問でした。

回答者からは、「再度、受け取り拒否の手続きを取る」、「引っ越しをしてはどうか」といったアドバイスが寄せられていました。

参考記事:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11240575731?__ysp=6Ieq5bex56C055Sj44CA6ZeH6YeR44CAZG0%3D

闇金から勧誘が来た時の対処法

上述したように、自己破産や個人再生を行い、官報に氏名や住所が掲載されると闇金から勧誘が来るケースがあります。では、もし闇金から勧誘が来るようになった時はどのように対処すれば良いのでしょうか。以下では、闇金から勧誘が来た時の対処法について説明します。

無視する

闇金から融資案内等のDMが来たとしても、ほとんどの場合無視していれば問題ありません。官報の情報をもとに勧誘が来る場合は、郵送に限られます。怪しげな郵便物は、処分してしまうと良いでしょう。

絶対に利用しない

自己破産や個人再生を行った方の場合、正規の貸金業者から融資を受けることは基本的にできません。そのため、お金が無い時などに闇金の「ブラックOK!」「即日融資」といった謳い文句を目にすると、つい連絡したくなるかもしれません。しかし、せっかく借金を整理して生活を立て直そうとしている所で、闇金など利用しては元の木阿弥どころか、さらに悪い状況になってしまいます。闇金を利用することだけは、絶対に止めましょう

受け取り拒否設定や専門家に相談が必要なケース

闇金の勧誘は、基本的には利用せずに無視しておくだけで大丈夫です。ただ、あまりにも大量に届く場合や、絶対に受け取りたくないという場合は、受け取り拒否の手続きをしても良いでしょう。ただし、前章で紹介した事例にもあった通り、しばらく経ってからまた届き始めるという可能性も否めません。完全に届かないようにするためには、引っ越しをするしかないかもしれません。

また、特に注意が必要なケースとしては、以前闇金を利用したことがある方です。闇金を利用したことがある方は、闇金業者に官報に掲載している以上の個人情報を知られていることになります。そのため、郵便以外でのしつこい勧誘や、押し貸しなどの被害に遭う可能性もあります。闇金の押し貸しについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。

参考記事:闇金が行う押し貸しの実態・被害を受けた場合の対応策を解説

万一、過去に闇金を利用した際に使用した口座へ、身に覚えのない振込みなどがあった場合は、早急に専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

今回は、官報とはどのようなものであるか、闇金が官報の情報を利用する理由、官報に載ったことで闇金から勧誘が来た事例、闇金から勧誘が来た時の対処法などについて説明しました。

自己破産や個人再生などの債務整理を行うと、手続きの一環として官報に住所や氏名や掲載されます。その情報をもとに、闇金業者は勧誘を行うことがあります。確かに、自己破産や個人再生を行うと、正規の貸金業者からは融資を受けることができません。しかし、せっかく借金の整理をしたところへ、闇金のようなリスクの高い違法業者から借入をすることは、今までの苦労を水の泡にする行為ですので、絶対やめましょう。もし、闇金を利用してしまった場合は、早めに法律の専門家に相談することをおすすめします。

我々ジェネシスは、借金問題に詳しい司法書士と元警察官が協力して、闇金トラブルに対応する司法書士事務所です。相談は無料で、着手金については後払い・分割払いにも対応しています。闇金業者とのトラブルでお困りの方は、一人で悩まずにぜひ我々へご相談ください。