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闇金による取り立てで近所やお隣に迷惑をかけてしまった場合の対処法とは?

闇金の手口

闇金の返済催促行動がエスカレートしてくると、電話攻撃だけでなく自分のご近所(お隣)にまで様々な嫌がらせをしてくることもあります。このようなご近所(お隣)への嫌がらせが起きてくると、ご近所の目が気になる・申し訳なくなってくる・外を出歩くのすら嫌になってくるといった心理状態になります。

しかしながらこのような闇金によるご近所への嫌がらせは、勇気のある行動で毅然と対処できます。そこで今回はこの闇金とご近所(お隣)への嫌がらせにつきまして、嫌がらせの内容・対処法などにも触れながら解説いたします。

ピザ宅配などによる嫌がらせ

身元確認などはしない

ピザや寿司などを出前注文したことがある方は結構いらっしゃいますが、わざわざ身元確認などはしません。よって注文を受けたピザ屋さんやお寿司屋さんは「お宅は闇金業者さんですね」などと、闇金業者からの不当な注文だということに気付くのは至極困難(ほぼ無理)です。

頼んでもいない出前が届いた闇金被害者としては、「何のこと?」という気持ちになるのは当然です。そして「注文していません」ときっぱり受け取り(購入)を拒否する方もいらっしゃるでしょう。

自分が頼んでいない出前を、責任をもって買い取る必要があるなどという法律はありません。ここで届けられた闇金被害者が「闇金業者による仕業だな、ピザ屋さん(寿司屋さん)に悪いから買い取ろう」となったら話は別ですが。

一番の被害者は業者さん

受け取りを拒否されて一番被害を受けるのが、電話注文通りに宅配した業者さんです。商品は、廃棄処分・正社員で買い取りなどといった対応となります。正社員で買い取りなら会社としての原価割れは防げますが、廃棄処分の場合は赤字です。この出前は、悪いケースでは1回にとどまらず、複数回(中には毎日のように)繰り返してくる場合もあるということです。

さすがにこうなると電話注文を受けるピザ屋さんやお寿司屋さんもあやしいと考え、知り合いの弁護士の方・消費生活センターなどといった機関に相談するでしょう。悪いのはもちろん不当な注文をする闇金業者ですが、宅配先として指定される闇金利用者も申し訳なさを感じずにはいられないのではないでしょうか。

緊急車両などの手配による嫌がらせ

手配されることそのものも迷惑

闇金には取り立てのための嫌がらせとして、タクシーや緊急車両(パトカー・救急車・消防車)を勝手に何の目的もなく呼びつけるという手段を取る場合もあります。3種類の緊急車両が同時に自宅へ来たら、来られた方は気が動転しますし、近所の皆さんが「何事だ?」という状況にもなります。

別のサインと解釈する闇金被害者も

「利用してしまった闇金による嫌がらせでは」と気付いた闇金被害者の方には、この嫌がらせの意図を深く考える方もいらっしゃるでしょう。そして熟慮の末、消防車は「要求通りに利息を支払わないと家に火をつけるぞ」とか「要求通りに利息を支払わないと病院へ行くほどの事態になるぞ」という意図なのか?と考える場合もあり得ます。

こう考えてしまうと、夜外を歩けない・外出中家に火をつけられるのではと落ち着かないといったほどの心理状態になる可能性さえあり得ます。そして精神的にやられ、体調にも悪影響が出る可能性があります。

しかしながら、闇金というのは警察による本格的な捜査に発展・営業停止措置に追い込まれる、といった事態を避けたい傾向があります。これらの事態につながり得る、自宅への放火・暴行や傷害といった行動の可能性は低いといえます(絶対にないとは言い切れませんが)。

近所などへの電話による嫌がらせ

闇金はご近所さんへ、一方的に完全に不当な嫌がらせの電話をかけることもあります。ご近所の方へある日突然電話がかかってきて、「あんた、〇〇さんの知り合いだろ?(仲良いのだろ?) 〇〇さんはうちから金を借りていて、利息の返済が滞っているのだよ。責任取ってあんたが代わりに払ってよ」といったような完全に全く法的根拠のない請求です。

かかってきた方は「はっ!?何のこと?」というように、疑問・憤慨した気持ちになるでしょう。そしてもし何かの飲食店・小売店で度々このような電話がかかってきたら、どのような原因でこの電話内容・事実が外にもれるかわかりません。

外にもれたら「えっ!?あそこ闇金(暴力団)と関係あるの?」「もしかして闇金(暴力団)が、この辺りを偵察するために送り込んだ関係者なのでは?」と店の運営・経営に悪影響を与えかねないという可能性さえ生じ得ます。

迷惑張り紙・動物の死骸・騒音迷惑

昨今の闇金業者は、自宅(自宅近辺)まで実際に来るということはあまりありません。しかしながらもし自宅(自宅近辺)まで来たら、迷惑張り紙・動物の死骸・騒音迷惑などの嫌がらせを行う可能性は否定できません。

張り紙

迷惑張り紙というのは、メモ帳などに「〇〇金返せ・〇〇さんはうちからお金を借りています・〇〇さんの代わりにあんたが金返せ」などといった身勝手な文言を書いて自宅はもちろんご近所さん・近くの電柱などにはりつけるのです。

動物の死骸

自宅前・ご近所さん周辺に、犬・ネコ・ヘビなどの死骸を放置する(ばらまく)などといった迷惑行為です。死骸が放置されているといった現象そのものももちろん迷惑ですが、悪臭で体調を壊す方も出るという事態さえあり得ます。

騒音迷惑

自宅前や自宅近辺などで、「〇〇さんはうちからお金を借りているのに返してくれません。どなたか〇〇さんの代わりにお金を返してくれませんか?」と大きな声で発言するのです。そして中には工事現場などで使う道具などを調達し、大きな騒音で嫌がらせを起こすことすらあり得ます。

しかしながら上記3つの嫌がらせは、目撃される可能性がある・警察の本格的な捜査に発展する大きな可能性があるという事情で実際には起きる可能性が低いといえます。

SNSによる嫌がらせ

SNSで個人情報を流す

闇金による執拗で高圧的な返済催促電話ももちろん嫌ですが、SNSで個人情報を流出されるのも大きな迷惑となります。ネット上に個人情報を掲載される(載せられる)と、短時間であっという間に様々な所へ拡散可能です。こうなったら、すべて削除・どこに拡散したかすべて把握というのはほぼ無理といって過言ではありません。

知らないうちに犯罪に加担してしまう可能性も

闇金にSNSで個人情報を流されると、別の闇金グループに自分の個人情報がもれるのはもちろん、不当な商売をするネットワークビジネス業者・何か良からぬことを企んでいる人物など、どこのどんな人間に個人情報を握られてしまうかわかりません。これでは、知らないうちに犯罪の被害者や加害者になってしまう可能性があります。

ここで「知らないうちに犯罪加害者になってしまう可能性って何?」と思った方もいらっしゃるでしょう。自分の口座情報が流出し闇金の振込先口座として利用されると、犯罪利用預金口座として利用されたと解釈されかねません。要するに無意識のうちに・故意でなくて、犯罪に加担してしまうということです。

デマを流される被害

次のようなデマ(全く事実がない悪口)をSNSに記載される可能性すらあります。

  • 〇〇さんは不倫をしている
  • 〇〇さんが勤めている会社はもうすぐつぶれそう
  • 〇〇さんの兄弟(親戚)には暴力団関係者・服役経験者がいる

などといったようなデマです。この文言をもしご近所さん(知り合い)に見られたら、とても肩身が狭い思いになりえます。

兄弟・友人・知人などに迷惑が生じる可能性

闇金業者がラインやFacebookなどで、自分の兄弟・友人・知人などに接触し言葉巧みに会話を試み個人情報がもれる可能性すらあります。不正利用というのは名前・住所・電話番号などの個人情報を直接入手できなくても、個人情報のヒントになるものをきっかけに相手に渡る・不正に利用されるというのがあり得ます。

闇金の取り立てで迷惑をかけてしまった…引っ越すべきなのか?

賃貸なら引っ越すのも合理的

下記の場合には、引っ越すのも合理的ではと考えられます。

  • 賃貸アパートで現在の住まいに未練がない
  • どうせもうすぐ引っ越すつもりであった
  • 近所に迷惑がかかっているのに耐えられない

持ち家なら引っ越す必要はないのでは?

長年住み慣れている・念願で手に入れたマイホームといった場合には、なかなか引っ越すという決心はつきがたいでしょう。確かに元は自分もしくは家族が闇金を利用してしまい、騒動・近所迷惑の原因にはなってしまったという考え方も間違いではありません。それでも悪いのはやはり、様々な不当な返済催促行動をとっている闇金です。

このような状況なら、迷惑がかかったご近所に挨拶・事情説明・謝罪をして住み続けてよいのではないでしょうか。

対処方法・措置・留意点

専門家へ相談

自分やご家族などが闇金を利用したことで、ご近所(お隣)へ迷惑がかかってしまった場合はとにかく早めに司法書士の方・弁護士の方といった専門家へ連絡・相談するのが解決への早くて確実な道です。何といっても正当な理由がないのに借主の自宅以外へ督促電話をするのは、立派な貸金業法違反です。

いきなり司法書士の方・弁護士の方といった専門家には接触し難いといった場合には、消費生活センターもおすすめといえます。

留意点

司法書士の方・弁護士の方へ連絡・相談する時の留意点として、まず下記の事柄を整理・メモなどしておくと話や対処が進みやすいケースがあります。

  • トラブルの現状・トラブルに至った経緯
  • 闇金側とのやり取りをなるべく細かくメモしておく(日付・時刻など)
  • 電話のやり取りはできれば録音しておく

専門家の方と実際に話すときの留意点

司法書士の方・弁護士の方といった専門家と話すときは、多少恥ずかしい・後ろめたいと感じる事実・経緯などはあるかもしれません。しかしながら、なるべく隠さず・歪曲せずに伝えるのがポイントといえます。担当の専門家に、信用して対応してもらえるためにもこの点はとても大切です。

まとめ

以上、闇金とご近所(お隣)迷惑について述べてきました。もし闇金を利用した心当たりがあり、上記のような不可解な出前や緊急車両手配などが自宅へ行われたら、「闇金の仕業では?」と疑ってかかる必要があります。

そしてSNSによる嫌がらせは、気づかぬうちに個人情報などが流出する・不正利用される可能性がある点で大切な部分です。早め早めに専門家へ相談して、本記事で記載されたような嫌がらせから解放されてください。